最新の投稿
2018/12/03 ◆平成30年12月定例愛知県議会が開会されました◆

本会議での大村知事の議案の提案説明要旨を掲載します。

1 はじめに

このたびの定例県議会に提案をいたしました諸議案のご説明を申し上げるに先立ち、県政を取り巻く最近の状況について申し述べ、議員の皆様方のご理解とご協力をお願い申し上げたいと存じます。


2 県政を取り巻く最近の状況

(最近の経済情勢と財政運営)
はじめに、最近の経済情勢と財政運営についてであります。
 景気は、企業収益が改善し、個人消費は持ち直しているほか、雇用情勢も着実に改善しているなど、緩やかに回復しております。先行きについては、雇用・所得環境の改善が続く中で、緩やかな回復が続くことが期待されておりますが、通商問題の動向が世界経済に与える影響や、海外経済の不確実性、金融資本市場の変動の影響等に留意する必要があります。
 こうした中、本年度の県税収入については、3月期決算法人の本年3月期の業績が堅調であったことから、主要税目である法人二税は、現時点で当初の見込みを上回る水準で推移しております。
 一方、来年度の県税収入については、法人二税収入に影響を及ぼす上場企業の来年3月期の業績予想が、米中貿易摩擦等を警戒して慎重な見通しとなっている状況を踏まえ、今後の経済情勢や税制改正による影響にも留意しながら、税収を見極めていく必要があります。
 他方、歳出面では、都市部の高齢化の進展に伴い、来年度も医療・介護などの扶助費の増加が続くものと見込まれます。また、県民の皆様の安全・安心の確保のための取組を着実に進めるとともに、社会情勢の変化や多様化する行政ニーズにも的確に対応していく必要があります。
 こうしたことから、本年度当初予算で多額の取崩しを計上した基金残高の回復が不可欠であり、年度内のさらなる財源確保に全力で取り組むとともに、引き続き、しなやか県庁創造プランに基づく行財政改革の取組を着実に進めてまいります。

(中部国際空港の機能強化)
 次に、中部国際空港の機能強化についてであります。
 中部国際空港は、今年度、過去最高となる1,300万人の旅客数を見込むなど、着実に旅客数を伸ばしています。
こうした中、10月11日に「フライト・オブ・ドリームズ」の開業記念セレモニーが開催され、私も出席いたしました。ボーイング787初号機の実機展示や、航空産業等を楽しく学べる「フライトパーク」、ボーイング創業の街シアトルの人気飲食店が並ぶ「シアトルテラス」、アメリカ国外初となる「ボーイングストア」など、航空ファンだけでなく、子どもから大人まで誰もが楽しむことができる施設となっており、ぜひ多くの方々にお出かけいただきたいと思います。
 また、来年度半ばにはLCC向け新ターミナルが完成し、9月には、延床面積約9万uの愛知県国際展示場(アイチ・スカイ・エキスポ)がオープンすることとなっており、中部国際空港のLCC路線誘致や国際展示場へのMICE誘致は、本県のみならず、隣県にも観光客を呼び込む大きなインパクトになると期待されます。
11月14日には、中部国際空港拡充議員連盟の総会に出席するとともに、石井国土交通大臣とも面談し、地元経済界、議員連盟の皆様とともに、中部国際空港における旅客の受入環境や航空会社の新規就航の充実などを要請してまいりました。
また、11月20日には、ガルーダ・インドネシア航空から、私も何度もインドネシアの本社へ足を運び必要性を訴えてまいりました中部−ジャカルタ線を、来年3月23日より週4便で就航することが発表されました。直行便開設は長年の悲願であり、これを機に、両地域の交流が一層深まることを期待します。
今後も、中部国際空港の機能強化に取り組み、LCCを含めた航空ネットワークがさらに拡充し、ひいては二本目滑走路の早期実現につながるよう、しっかりと取り組んでまいります。

(愛知県がんセンターと名古屋大学大学院医学系研究科との連携)
 次に、愛知県がんセンターと名古屋大学大学院医学系研究科との連携についてであります。
 10月15日に、愛知県と名古屋大学との間で、がん研究分野における科学技術の振興や人材育成等について連携・協力を推進する基本協定を締結しました。愛知県がんセンターについて他機関と基本協定を締結するのは、今回が初めてであります。
今後、この協定に基づき、がんセンターが保管する腫瘍組織サンプルなど国内最大規模の研究資源や、名古屋大学の豊富な人材、最先端の機器など、相互の強みを活かした連携・協力体制を構築し、未来に向けて優秀な人材を育成しながら、世界に発信できる研究成果が挙がることを期待しております。

(技能五輪全国大会・全国アビリンピック、技能五輪国際大会)
次に、技能五輪全国大会及び全国アビリンピック並びに技能五輪国際大会についてであります。
本県では、「モノづくり愛知」の技能振興と産業人材育成のため、愛知県国際展示場をメイン会場に、2019年度と2020年度に連続して、技能五輪全国大会・全国アビリンピックを開催いたします。
こうした中、11月上旬に沖縄県で開催された技能五輪全国大会では、本県選手団は、14職種16名の金賞を始め、29職種107名が入賞し、14年連続で最優秀技能選手団賞を受賞しました。
また、全国アビリンピックにおいても、2種目2名の金賞を始め、
13種目13名が入賞し、メダル獲得数全国1位に輝くなど、たいへん素晴らしい成績を収めました。
この勢いを、来年11月15日から開催する「あいち技能五輪・アビリンピック」の成功と、技能王国愛知の力のさらなる向上につなげてまいります。
また、10月18日にオランダ・アムステルダムで開催されたWSI(ワールド・スキルズ・インターナショナル)の総会において、「2023年技能五輪国際大会」の開催地に、日本・愛知が正式に立候補表明しました。
来年8月の開催地決定に向けて、私が委員長を務める「2023年技能五輪国際大会招致委員会」を中心に、経済界や関係団体のご協力をいただきながら、オールジャパン体制で招致活動にしっかりと取り組んでまいります。

(防災対策の推進)
次に、防災対策の推進についてであります。
10月28日、東浦町において、津波からの避難に重点をおいた「愛知県・東浦町津波・地震防災訓練」を実施しました。また、11月11日には、愛・地球博記念公園において、地域防災力の向上を目指す「あいち防災フェスタ」を開催しました。
今年は、全国各地で大規模自然災害が発生しております。災害による被害を少しでも軽減するためには、日頃から防災意識を持ち災害に対する備えを心がけることがたいへん重要であります。
今後も、県民の皆様の防災意識を高める取組を進めるとともに、国、関係自治体、防災関係機関等と連携強化を図り、防災対策に万全を期してまいります。


(Aichi−Startup戦略)
 次に、「Aichi−Startup戦略」についてであります。
 本県のモノづくりを支える自動車産業は100年に一度の大変革期を迎えており、引き続き本県が競争力を維持し、日本、そして世界をリードしていくためには、スタートアップを起爆剤とする新たなイノベーションの創出に、地域が一体となって取り組むことが重要であります。
このため、本年4月に、本県が主導して大学、金融機関、民間企業、経済団体、行政等の地域の関係者の参画を得て「Aichi−Startup推進ネットワーク会議」を立ち上げ、スタートアップ支援施策をとりまとめ、地域の総合戦略となる「Aichi−Startup戦略」を策定し、10月31日には、名古屋大学NIC(ナショナル・イノベーション・コンプレックス)において「戦略発表会」を開催しました。
スタートアップへの支援は、海外ではシリコンバレーを始め、米国・テキサス州の州都オースティンなどで急速に進んでいます。平成28年4月に本県がテキサス州と締結した「友好交流及び相互協力に関する覚書」に基づく交流として、私が本年5月に渡米した際、スタートアップの世界的な支援機関であるテキサス大学オースティン校ICスクエア研究所を訪問し、その後もスタートアップの支援について意見交換を重ねる中で、日本初の取組として、ICスクエア研究所と連携することが実現し、スタートアップ企業の創出・育成、支援機関の養成を図ることとしたものであります。
また、オースティンでは、毎年3月に最先端技術・音楽・映画の世界最大級の複合イベント「サウス・バイ・サウスウエスト」が開催されており、このイベントの中でも世界的に注目される最先端技術の見本市に本県から初めて、学生チームを派遣・出展することとしています。10月26日に、その最終選定審査会を行い、選ばれた名古屋大学と名古屋工業大学の2チームに対し、私から認定証をお渡ししたところであり、テキサス大学オースティン校の機関で起業支援を行うATI(オースティン・テクノロジー・インキュベーター)から、出展に関する助言をいただけることとなっています。
今後、「Aichi−Startup戦略」に掲げた事業の着実な実行により、モノづくりの優れた技術とスタートアップの新たなアイデアを有機的に結び付け、この地域にスタートアップを次々と生み出し、優れた人材・技術等を呼び込み、新たなイノベーションを創出する、愛知独自の循環型「スタートアップ・エコシステム」の形成にしっかりと取り組んでまいります。

(ドローンの実証実験)
 次に、ドローンの実証実験についてであります。
11月1日に、豊田市稲武町の大井平公園において、ドローンによる配送サービスの実証実験が行われ、私も参加してまいりました。
この実証実験は、山間地でのドローンを活用した配送サービスの実用化を目指し、稲武商工会と楽天株式会社が連携して実施したもので、私も実際にスマホのアプリを使って弁当を注文し、ドローンが700メートル離れた場所から高度140メートルまで上昇、山を越えて飛行し、手元に正確に届けてくれました。目視を離れてプログラミングされたコースを自動飛行させる「目視外飛行」を山間部で実施するのは日本初であり、その様子を目の当たりにし、技術の確かさに驚かされました。
今後とも、こうした近未来技術の進展に積極的に取り組み、日本をリードしてまいります。

(水素社会の実現)
次に、水素社会の実現についてであります。
本県では、中部国際空港におけるフォークリフト等産業車両の燃料電池化に向け、昨年4月に、中部国際空港株式会社、トヨタ自動車株式会社、株式会社豊田自動織機等とともにワーキンググループを立ち上げ、具体的な検討を重ねてまいりました。
その成果の一つとして、11月2日に、中部国際空港の貨物地区において、株式会社鈴木商館が国や県の補助制度を活用して整備した燃料電池フォークリフト用水素充填所の運用が開始され、私も開所式に出席してまいりました。
今回の運用開始に合わせて、貨物地区内の事業者2社により燃料電池フォークリフトも7台導入されております。また、この水素充填所では、再生可能エネルギーである太陽光発電により水素の一部を製造することから、本県が全国に先駆けて制定した「低炭素水素認証制度」に基づく製造計画に認定しております。
今後も、日本一の産業県である愛知が、水素社会の実現に向けた世界のモデルとなるよう、しっかりと取り組んでまいります。
 
(東京2020オリンピック・パラリンピックフラッグツアー)
次に、東京2020オリンピック・パラリンピックフラッグツアーについてであります。
11月3日に、県庁本庁舎公開イベントに併せて「フラッグ歓迎イベント」を開催し、フラッグツアーアンバサダーである地元愛知のオリンピアン・室伏由佳さんとパラリンピアン・佐藤圭太さんから、私がそれぞれのフラッグを引継ぎました。
このフラッグは、東京2020大会に向けた機運醸成と一体感創出のため、11月末まで県内各地で巡回展示され、多くの県民の皆様にご覧いただくことができました。
東京2020大会は、東京だけでなく、全国各地域の魅力発信や誘客促進にも大きく寄与するものであります。子どもたちに夢や希望を与え、多くの県民の皆様の記憶に残るものとなるよう、今後も地域を挙げて盛り上げてまいります。

(地域伝統芸能による豊かなまちづくり大会あいち・なごや)
 次に、「地域伝統芸能による豊かなまちづくり大会あいち・なごや」についてであります。
 11月3日、4日に、高円宮妃殿下ご臨席のもと、日本特殊陶業市民会館をメイン会場として「地域伝統芸能による豊かなまちづくり大会あいち・なごや」を開催いたしました。
 高円宮妃殿下には、9月22日からの「2018年第7回スペシャルオリンピックス日本夏季ナショナルゲーム・愛知」、10月23日の「全国食生活改善大会・第49回全国食生活改善推進員協議会大会」、そして、今回の地域伝統芸能全国大会とあわせて、3か月連続でご臨席をいただきました。心から御礼申し上げます。
 この大会は、全国各地で受け継がれてきた伝統芸能等の公演を通じて、地域の観光及び商工業の振興を図ることを目的に、毎年各地で開催されており、今回が26回目となります。
 大会には、県内21団体、県外9団体、海外2団体による舞踊、演奏、からくりなどが披露され、華やかで迫力あるものとなり、県内外から来場された多くの方々にたいへんなご好評をいただきました。

(新城ラリー)
次に、新城ラリーについてであります。
11月3日、4日に、県営新城総合公園をメイン会場として「新城ラリー2018」が開催され、今年は県内外から5万4千人もの方々にお越しいただきました。来場された皆様には、ラリーの観戦を存分に楽しんでいただいたのはもちろんのこと、奥三河の特産品を販売するブースや花祭のステージイベントなど、地域の魅力に触れていただくことができました。
また、今回は、WRC世界ラリー選手権を主催するFIA国際自動車連盟の役員やプロモーターの方々が来日し、視察いただきました。私も直接お会いし、新城ラリーや周辺コースについてたいへん高く評価しているとのコメントをいただくことができました。
新城ラリーは、自動車産業県である本県にふさわしい国内屈指のモータースポーツイベントであり、今後も大いに盛り上げていくとともに、2020年WRCの本県での開催実現に向け、関係者と協力してしっかりと取り組んでまいります。

(中部圏知事会議)
次に、中部圏知事会議についてであります。
11月5日に石川県で開催された第109回中部圏知事会議に出席し、「東京2020オリンピック・パラリンピックを見据えた訪日外国人誘客・広域観光」をテーマに議論を交わしてまいりました。
2020年東京オリンピック・パラリンピック、そして2026年アジア競技大会は、中部圏への訪日外国人誘客の絶好の機会であります。
私からは、愛知県国際展示場を始めとする中部国際空港島の整備や、スポーツ大会を通じた誘客など、本県の取組を紹介し、中部圏で連携して取組を進める重要性を申し上げ、各県市の議論を踏まえ、海外からの誘客促進に向けた9県1市の一層の連携強化を宣言として採択しました。
 今後とも、中部圏知事会の会長として、各県の知事や市長と力を合わせ、中部圏のさらなる飛躍に向けて全力で取り組んでまいります。

(観光プロモーション)
 次に、観光プロモーションについてであります。
 来年のラグビーワールドカップの開催を見据え、本県初の欧米市場をターゲットとしたプロモーション活動として、11月5日から7日にかけてイギリス・ロンドンで開催された世界最大規模の旅行見本市「ワールド・トラベル・マーケット」に出展し、武将観光や産業観光、四季折々の自然、食文化など、本県の魅力的な観光資源をPRしました。
 併せて、日本大使館・日本政府観光局による観光PRイベントにも参加し、「徳川家康と服部半蔵忍者隊」の演武や、地酒・和菓子の試食等も実施し、イギリスの旅行会社やメディア関係者に本県の魅力を伝えることができました。
 今後も、国内外から多くの方々にお越しいただけるよう、愛知の世界的な知名度向上と一層の誘客促進にしっかりと取り組んでまいります。

(自動車諸税の見直し)
次に、自動車諸税の見直しについてであります。
 私は、知事に就任した平成23年以来、関係する自治体と連携し、自動車税制の抜本的見直しに取り組んでまいりました。
その結果、平成29年度与党税制改正大綱において、自動車の保有に係る税負担の軽減に関し、簡素化、自動車ユーザーの負担軽減、グリーン化を図る観点から、平成31年度税制改正までに総合的な検討を行い、必要な措置を講ずることとされ、本年がその期限となっております。
このため、本年も私が先頭に立ち、10県知事2市長の連名で「平成31年度税制改正において自動車諸税の抜本的見直しを求める緊急声明」をとりまとめ、11月13日、14日に、政府・与党に対し働きかけを行ってまいりました。
自民党税制調査会の宮沢会長及び額賀小委員長には、私から直接、緊急声明を手渡し、自動車諸税の抜本的見直しにおける自動車ユーザーの負担軽減と、来年10月の消費税率引上げ時の自動車の反動減対策について要請をいたしました。両氏からは、「地方財源に配慮しつつ、ユーザー負担の軽減を考える。自動車を守ることが、国全体の産業競争力を高めることになる。消費税率引上げによる反動減を抑えたい」との発言がありました。
日本経済の柱であり、地方の産業と雇用を支える自動車産業は、次世代技術の開発競争の激化や、米中貿易摩擦を始めとした通商問題のリスクなど、かつてない大きな変化に直面しています。
日本経済の「稼ぐ力」の回復を目指し、持続的な経済成長と地方創生を実現するため、今後も引き続き、関係者とともに、自動車諸税の抜本的見直しを、機会を捉えて働きかけてまいります。

(地方法人課税の見直し)
次に、地方法人課税の見直しについてであります。
現在国において議論が進められております地方法人課税の見直しについては、まずは法人事業税の暫定措置(地方法人特別税・譲与税制度)を期限の到来をもって当然かつ確実に廃止すべきであること、地方税で財政調整を行うような議論が進められると地方税の原理原則を歪めることから、経済活動の実態を見て「税源の適切な帰属」の観点から議論を行い、全ての地方自治体の財政運営等に支障が生じないよう適切な措置が講じられることが重要であると考えております。併せて、地方間での財源の取り合いではなく、日本全体の活性化と税収全体のパイの拡大が重要であります。
7月には全国知事会議において、また11月には宮沢・額賀両氏と総務省に対し、私から直接、この考え方を申し上げてまいりました。引き続き、税制改正議論の動向を注視しつつ、関係方面にしっかりと働きかけてまいります。県議会の皆様におかれましても、何卒ご支援の程よろしくお願い申し上げます。

(国の施策・取組に対する要請活動)
次に、国の施策・取組に対する要請活動についてであります。
11月13日、14日に、来年度の政府予算編成に向けて、𠮷川農林水産大臣始め関係大臣らと面談し、要請活動を実施いたしました。
名古屋コーチンの生産体制強化に向けた種鶏場の移転整備への支援や農業生産基盤の整備と防災・減災対策について要請したほか、関係省庁に対し、新たな外国人材の受入れ・多文化共生社会づくりを始め、消費税率引上げ時の中小・小規模企業対策、幼児教育・保育無償化への適切な対応、広域幹線道路網の整備、地方一般財源総額の確保・充実などを要請しました。
引き続き、県政の様々な課題について、国に対して必要な支援や協力をしっかりと働きかけてまいります。

(自動運転実証実験)
次に、自動運転実証実験についてであります。
本県では、全国に先駆けて自動運転の社会実装を見据え、今年度、複数台の遠隔型自動運転車両の同時走行や、次世代移動通信システム「5G」での安定運用など、最先端の実証実験に取り組んでおります。
11月17日には、豊橋市の「のんほいパーク」内の閉鎖空間において、全国で初めて、高精度3Dマップなど最先端技術を活用した、遠隔操作が可能な自動運転車両を2台同時に走行させる実証実験を実施しました。私も実証車両に試乗し、施設内であれば移動ニーズに十分応えられるレベルも間近で、今後の活用可能性を予感させる実証を体験することができました。
今後順次、一宮市の住宅街や常滑市の中部国際空港島の公道などにおいても実証実験を実施し、時代の最先端を切り拓く取組に挑戦してまいります。

(G20愛知・名古屋外務大臣会合推進協議会の設立)
次に、G20愛知・名古屋外務大臣会合推進協議会の設立についてであります。
来年の11月22日、23日に愛知・名古屋で開催されるG20外務大臣会合は、世界の主要20か国・地域及び招待国等の外務大臣・政府関係者が一堂に会し、国内外の多数のメディアも集まる大規模な会議であり、日本における一連のG20関係閣僚会合を締めくくる重要な会合であります。
会合の成功に向けては、来訪者の受入れに万全を期すとともに、地域を挙げた温かいおもてなしを提供することが必要であり、また、日本一の産業力や最先端の技術力、多彩な観光資源など愛知が有するポテンシャルを世界に向けて発信する絶好の機会ともなります。
このため、会合開催1年前の11月20日に、本県、名古屋市のほか、名古屋商工会議所、中部経済連合会を始め9つの団体・企業が参画して「G20愛知・名古屋外務大臣会合推進協議会」を立ち上げました。
 今後は、推進協議会を通じて地域が一丸となって会合開催を支援するとともに、愛知・名古屋の魅力を世界に向けてしっかりと発信してまいります。

(生物多様性条約第14回締約国会議)
次に、生物多様性条約第14回締約国会議(COP14)についてであります。
11月22日から24日まで、エジプトのシャルムエルシェイクで開催されたCOP14に参加してまいりました。
今回は、COP10で採択された愛知目標の目標年である2020年を間近に控え、目標の進捗評価やポスト2020年の枠組み、COP
15に向けた取組などが議論されました。
本県は、愛知目標が採択されたCOP10の開催地として、世界の生物多様性保全の推進と愛知目標の達成に積極的に貢献していくため、世界各地域のサブナショナル政府や生物多様性条約の締約国に対する働きかけを行ってまいりましたが、たいへん実りの多い有意義なものとなりました。
22日には、平成28年8月に本県が主導して設立した「愛知目標達成に向けた国際先進広域自治体連合」を代表して、連携を呼び掛ける共同の記者会見を行い、連合の新たな共同声明を発表しました。
この声明は、世界の生物多様性保全の活動の活性化に向けたサブナショナル政府の貢献や役割の重要性を明らかにし、ポスト愛知目標の議論にも積極的に参加していく意思を表明したものであります。
また、23日と24日に開催された国際自治体会議では、23日のハイレベル円卓会議で、インフラ整備における生物多様性保全について本県の取組を紹介するとともに、24日のサブナショナル政府の活性化ロードマップをテーマとするフォーカスセッションにおいて連合の新たな共同声明と取組を発表しました。
さらに、24日のクロージング全体会合では、私から、「サブナショナル政府は生物多様性のために行動できる。2020年に開催される
COP15に向けて、今こそ行動に移すべき、Not NATO! Action!」と自治体の取組の活性化を訴え、満場の拍手喝采をいただきました。このNATOとは、「No Action,Talk Only」の頭文字を取ったもので、議論ばかりで実行が伴わないことを指す言葉であります。
こうした我々の主張は、国際自治体会議の成果文書である「シャルムエルシェイク・コミュニケ」の中で、条約締約国に向けて、明確に反映され、COP14本体の決議文書において、ポスト愛知目標の枠組みの検討にサブナショナル政府の参加が明記されました。
さらに、生物多様性条約のパルマー事務局長や、COP14の開催地であるエジプト・南シナイ県のフォウダ知事、EU地域委員会のビワー副議長、ブラジル・サンパウロ州のトラニ環境局長、COP15の開催国となる中国環境省環境保護部のバイ次長と個別会談を行うなど、生物多様性に関わる多くの要人と有意義な意見交換を行うことができました。
今回の渡航では、連合として積極的に発言し、国際自治体会議の議論をリードしたことで、国際社会の中での本県の存在感を高めることができたと感じております。
今後は、連合の共同声明を踏まえ、2020年に中国で開催される
COP15に向けて、連合の取組をステップアップさせ、愛知目標の達成に向けて、そしてその先も見据えて、世界をリードしてまいります。

(県産農林水産物の魅力発信)
 次に、県産農林水産物の魅力発信についてであります。
11月23日、24日に、本県の地産地消の取組である「いいともあいち運動」の一環として、「あいちの農林水産フェア」を金山総合駅で開催しました。
今年は、祖父江ぎんなん、ほうれん草、みかんなどの旬の農産物や、名古屋コーチン肉まん、白いちじくを使った和洋菓子などの加工食品が数多く出展され、多くの方にあいち産農林水産物の魅力を伝えることができました。
また、「いいともあいち運動」のブランド力強化の取組として、ナゴヤドームにて中日ドラゴンズの松坂大輔投手と対談を行い、本県が全国有数の農業県であり、野菜や果物を始め、名古屋コーチン、あさりなど、全国一の産出額を誇るおいしい農林水産物が豊富にあることを紹介し、その様子を新聞広告に掲載して、首都圏の消費者の皆様にも強くPRしました。
今後も、全国有数の農業県である本県の農林水産物の魅力発信に積極的に取り組み、知名度向上と需要拡大を進めてまいります。

(交通安全対策)
次に、交通安全対策についてであります。
本県では、年初から様々な交通安全対策を実施してまいりましたが、6月以降、交通事故死者数が全国ワースト1位という、たいへん厳しい状況となっております。
このため、一年のうちで最も交通事故が多発する年末に向け、「年末の交通安全県民運動」において、県警察、市町村及び関係機関の皆様とより一層連携し、飲酒運転の根絶、歩行中の子どもや高齢者の交通事故防止などを重点に掲げ、悲惨な交通事故を一件でも減少させることができるよう、引き続き全力で取り組んでまいります。
県民の皆様におかれましては、人命の尊重を最優先に、交通ルールを遵守し安全行動を心がけていただきますよう、強くお願い申し上げます。


3 12月補正予算案等

(補正予算案)
それでは、今回提案をいたしております補正予算案及びその他の議案につきまして、その概要を申し上げたいと思います。
まず、補正予算案についてであります。
補正予算の総額は、43億560万余円でございまして、会計別では、一般会計で41億2,961万余円、特別会計で7,424万余円、企業会計で1億174万余円を増額補正するものであります。
主な補正予算の内容について、ご説明申し上げます。
まず、先に申し上げました「Aichi−Startup戦略」に掲げるスタートアップ支援施策の速やかな展開のため、中核となる拠点について早期に調査を実施するとともに、スタートアップ・エコシステムの世界的先進地である米国・テキサス州のテキサス大学オースティン校ICスクエア研究所と連携し、スタートアップ企業の創出・育成、支援機関の養成を図ってまいります。
次に、TPP11等の発効を見据え、本県農業の生産力強化を図るため、国の事業を補完する県独自の補助制度として、「あいち型産地パワーアップ事業」を創設し、栽培施設の整備・改修、共同利用施設の整備及び高性能な農業機械の導入などを支援してまいります。
また、9月に襲来した台風第21号及び第24号により、甚大な農業被害が発生していることから、被災した農業者に対し、国の支援策にあわせて本県独自の上乗せを行い、農産物の生産に必要な施設の再建、修繕及び撤去を支援してまいります。
 さらに、人事委員会勧告を踏まえて実施する職員の給与改定に要する経費のほか、平成31年4月に執行されます県議会議員一般選挙に係る選挙執行経費のうち、平成30年度に必要となる経費についても計上したところでございます。


(補正予算案以外の議案)
次に、補正予算案以外の議案についてであります。
今回提案をいたしております案件は、条例関係議案が15件、その他の議案が20件でございます。
主な案件について、ご説明申し上げます。
まず、条例関係議案のうち、愛知県認知症施策推進条例の制定についてであります。
本県の認知症高齢者数は、2012年には約23万7千人でありましたが、2025年には約40万人(高齢者の5人に1人)になると見込まれており、認知症に関する施策の推進が喫緊の課題となっております。
このため、7月から5回にわたり、認知症のご本人や認知症に関わる事業者、学識経験者等から幅広くご意見をお聞きし、都道府県では初となる認知症施策の推進に係る条例案をまとめたところであります。
この条例案では、全ての県民が認知症について「じぶんごと」として取り組み、認知症の人及びその家族が安心して暮らすことができるよう、基本理念を定め、県の責務や、市町村、県民、関係機関及び事業者の役割を明らかにするとともに、施策の基本となる事項を定めております。今後は、この条例に基づき、地域の関係者が一丸となって認知症施策を推進してまいります。
次に、職員の給与に関する条例等の一部改正についてであります。
これは、10月11日に、人事委員会から職員の給与等に関する報告及び勧告を受けまして、一般職員の月例給及び期末・勤勉手当について、民間給与との較差の解消を図ることを基本として勧告どおりの内容で実施するものなどでございます。
次に、愛知県教育委員会教育長給与条例等の一部改正につきましては、国に準じまして、特別職の期末手当の支給割合を引き上げるものでございます。


4 結び

以上、提案をいたしております案件の主なものにつきまして、その概要をご説明申し上げましたが、詳細につきましては、議事の進行に伴いましてご説明を申し上げたいと存じます。
どうかよろしくご審議の上、適切なご議決を賜りますよう、お願いを申し上げます。