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国際交流・産業振興調査特別委員会(平成19年5月〜平成20年4月)

平成19年7月30日

【渡会克明委員】
 私は豊橋東部に住んでいるが、数年前までは湖西市・浜松市の方を向いた地域に外国人、特にブラジル人が多く住んでいた。ところが、今は豊橋市の全域に住んでいて、ブラジル人だけで人口の3パーセントを占めている。外国人がコンビニや集合住宅の前に集まって、大声で談笑しているということが珍しいことではなくなってしまった。
 こうした中で教育問題は非常に大切である。中学から高校卒業程度の学力は持たせたいという希望を持つ外国人の親も多い。豊橋市と豊田市と小牧市にある三つの県立高校の普通科に外国人の特別枠を設けたが、その現況はどうなっているのか。

【高等学校教育課長】
 平成14年度から県立小牧高等学校、豊田市の県立衣台高等学校、豊橋市の県立豊橋西高等学校で外国人生徒選抜を実施している。平成14年度以降、全日制では毎年10人程度が外国人生徒選抜で入学している。定時制を含めると60人程度が県立高校に在籍しているという状況である。

【渡会克明委員】
 外国人枠の拡大・拡充とこうした制度を作ったことに対してどのように評価しているのか。

【高等学校教育課長】
 外国人生徒選抜では、高等学校教育を受けたいが日本語能力が十分でない子どもたちのために、入学検査の文章にルビを振るなどして、日本語能力が十分身に付いていない子たちにも受けられるようにしている。希望があればどんどん受けてほしいと思っている。一方で、日本語能力が十分あり、外国人生徒選抜によらなくても高等学校に入学できる子どもたちもいるので、そういう生徒は一般入学試験で入学している。当分の間は、拠点校方式を続けたいと思っている。

【渡会克明委員】
 高校へ入って、そういった知識をしっかり身に付けることができるということである。高校へ何とか行かせたいという思いが、小・中学校の時からはぐくんでいけることが大切である。そのためには、高校への進学指導をしっかりやってもらうよう要望しておく。
 市営・県営の集合住宅だが、岩田団地などは外国人が4割ぐらいを占めている。私の近所の市営住宅も3割をとっくに超えている。それに加えて意外だったのが私の住んでいる近くに建てられた分譲住宅に外国人がどんどん入居している。昔は集合住宅のワンルームに何人も住んでいた。しかし、今は一戸建ての家を購入する時代になった。そうした中で、自治会の組織率がどんどん落ちている。外国人ではなくて日本人でも、集合住宅ではなくて持ち家の人でも、それもそこそこ見識のある人でも自治会に入らないと明言している人がたくさんいる。新潟で大きな地震があったが、要援護者の問題も含めて、地域・自治会は大事だと思う。自治会の組織率が低下している中で、集合住宅の人は置いておいたとしても、その地域の安全を確保するために、持ち家の外国人に対してどういう施策を考えているのか。

【地域安全課長】
 現在、地域の安全を確保するために各地域に自主防犯団体を設立し、設立スタッフに対し支援活動を行っている。そういった中では、日本人、外国人に関係なく携わっている。

【地域政策課長】
 地域政策課でコミュニティ振興ということをやっていて、市町村を通じて町内会や自治会だけではなく、それぞれの地域のいろいろな団体と付き合っている。コミュニティの能力が下がっていることでいろいろな点で問題になっている。そういった中で、多文化共生の問題も出てきているので、今年の9月ぐらいに県立大学と私たちで一緒に講座のようなことができないかと検討している。県立大学には外国語学部等があるので、そういう先生にコーディネーターをやってもらい、コミュニティで活躍している人たちにも参加してもらえるようなセミナーを考えている。

【国際監】
 毎年、在住外国人の人たちに集まってもらって、外国人県民会議を行っている。たまたま今年のテーマが防災であった。中越地震のようなことが起こった場合、どういった情報が必要かということなどについて意見を聞いた。滞在期間が短い人は、色々な情報を自国語で出してほしいということであったが、5年、10年と日本にいる人の意見は、町内会の人に声を掛けてもらって防災訓練に参加するということが一番効果的だということであった。町内会の組織があることを知らない人も多いので、できるだけそういった機会を設けるようにしていきたい。日本に入ってきた段階で、いろいろな日本の情報に含めて町内会などのことも教えるのが一番いいが、そういった体制になっていないので、国も含めて改善していきたいと思っている。

【渡会克明委員】
 こういったことがきちんと丁寧にやれないと、住居も様々なので、日本人が外国人を見る目だとか、溝がどんどん深まっていく。
 外国人たちのほとんどは人材派遣会社に所属している。最近では、ブラジル人が経営している派遣会社もある。外国人を専門で扱う所もあれば、日本人と外国人の両方を扱う所もある。豊橋市内では、定時になると会社名も書いてない古い大型バスがあちこちに止まる。私も人材派遣会社に所属するブラジル人に自動車でぶつけられたことが一度あるが、彼らと話してもらちが明かない。窓口は全部派遣会社になっている。就労問題を考えるときに、そういった派遣会社ときちんとパイプを持つことが大切だと思う。行政と人材派遣会社との連絡会を設けたり、派遣会社に要望をしているということはあるのか。

【国際監】
 取り組もうとしている業務の一つに、労働関係で適正雇用を進めるための憲章づくりというものがある。派遣や請負の関係でかなりの外国人を雇っている。法的な裏付けがある業務はあまりできないが、中には適法な雇用をしていない所もあるかもしれないので、そういった所にはきちんと雇用するよう要望したい。また、子どもは学校で日本語の教育を受けることができるのでまだ問題は少ないが、大人の場合は、本人が意識してもなかなか日本語を習得する機会がないということがかなり問題になっている。日本語の教育や地域の一員として溶け込むような機会づくりを雇用する企業にお願いすると、ほとんどの企業が自社で雇っている社員については派遣会社に任せてあるということになる。そういった事情もあるので、派遣会社の方にも話をしている。本来企業が外国人を雇用する場合に守ってもらいたい憲章ということで、今経済界と一緒になって作っているが、これに従って実行してもらうことで、適法な雇用はもちろんだが、外国人の労働者がこの地域に定着できるように、仕組みづくりを進めてもらいたいということで取り組んでいる。具体的に個々の企業に聞くと、対応は様々で、すぐに理解してもらえるわけではないが、何度も通って説明するしかないと思っている。

【渡会克明委員】
 現場をよく見てほしい。車高を落として大きな音を出して走っている車を運転しているのはほとんど外国人である。私の住んでいる所だけでも色々な問題がある。そういった問題を一つ一つ解決していくような議論をしていくよう要望する。



平成19年8月28日

【渡会克明委員】
 太陽光発電や燃料電池以外で、新エネルギーというと何があるのか。例えば、バイオマスやバイオエタノールといったバイオは、新エネルギーという枠組みには入らないのか。

【新産業課主幹(次世代エネルギー)】
 新エネルギーは、新エネルギー利用等の促進に関する特別措置法において、太陽光発電や燃料電池などの15種類が定義されている。その中には、バイオに関するものも含まれていて、バイオマス発電、バイオマス熱利用、バイオマス燃料製造がある。これらの他にも、風力、太陽熱、温度差エネルギー、廃棄物発電、廃棄物熱利用、廃棄物燃料製造、雪氷熱利用、クリーンエネルギー、CNGコージェレーションなどがある。

【渡会克明委員】
 サトウキビや米といった穀物だけではなく、海草や木材チップなど色々な角度から新たなエネルギーになるものを研究していかなければならないと思うが、そのような取組は今どうなっているのか。

【新産業課主幹(次世代エネルギー)】
 バイオマスエネルギーの開発は重要だと思っている。廃棄物からエネルギーを取り出すという研究会を今年度中に立ち上げ、その研究を進めていきたいと考えている。

【渡会克明委員】
 県内企業、特に中小企業を生かそうと思ったら、燃料電池のような大掛かりなものではなく、廃棄物や木材や海草といった身近なものを利用した研究開発ができるように、県が手助けしなければならない。中小企業にも新エネルギーの研究開発をする機会が与えられるよう、県はもっと力を入れた方がいいと思う。そういった取組はどうなっているのか。

【新産業課主幹(次世代エネルギー)】
 木材や麦わらの廃棄物を利用した研究会を立ち上げ、中小企業にも参画してもらい、実証実験レベルから進めていきたいと考えている。

【渡会克明委員】
 先ほどの説明では大手企業の名ばかり出てきたが、こういった説明の中でも中小企業の名が出てくるよう取り組んでもらうことを要望する。
 農・工連携について、従来から広域連携を推進しようとしてきたが、東三河地域と遠州地域は気質の違いもあり、反対する人も多く、なかなかうまくいかなかったというのが実態である。こうした中で、広域連携を推進するに当たり、だれがリーダーシップを取っているのか。また、具体的には、県としてどのように進めていくのか。

【地域産業課長】
 豊橋技術科学大学ができてからは、その技術を使って、浜松地域や豊橋地域で共同でやろうという機運が高まっている。その中で、それぞれの得意分野を持ち合わせようということでやっている。浜松地域においては光や医学や航空宇宙、豊橋地域においては農業を中心にやっている。
 今年の6月19日には、豊橋市を中心に食農産業クラスター協議会が発足した。この協議会の会員には浜松市の企業も入っている。豊橋市や愛知県が出資している株式会社サイエンス・クリエイトがリーダーシップを取って、県をまたいだ農・工連携を進めている。
 県としても、県際連携推進事業のテーマを農・工連携としてサポートしている。県内企業200社、浜松企業100社、更に両地域の大学、試験研究機関10機関にアンケートやヒアリングを実施して、それぞれの持つシーズ・ニーズをつなぎ合わせようと思っている。

【渡会克明委員】
 将来的に道州制がどうなっていくのか分からないが、広域連携は非常に大事だと思っている。東三河地域と浜松地域は、文化、歴史、産業等のさまざまな分野で共通の部分があり、それを連携して発展させる条件が整っている。是非、広域連携の成功例として全国にアピールできるように事業を成功させてもらいたい。

【産業労働部長】
 豊橋地域は、例えばフォルクスワーゲンの貿易港があるように、地の利に恵まれている。県内企業との連携は当然であるが、浜松地域との連携も図ることができる。
 行政が主導するというよりは、経済的メリットを追い求めていくという観点で広域連携を推し進めていきたいと考えている。行政ベースでも浜松市や静岡県とも連携し、三遠連携推進事業を進めていきたい。




議員定数等調査特別委員会(平成19年5月〜平成20年4月)

平成19年11月28日

【渡会克明委員】
 公明党としては、豊川市と宝飯郡の選挙区の取り扱いについては、今年の4月の選挙が従前の選挙区で行われたばかりであることなど、現議員の任期中は、合併特例を適用し現行の選挙区を継続することとしてはどうかと考える。合併特例の適用期間は、平成23年4月までとし、平成23年4月の選挙以後は公職選挙法の原則とすることが適当と考える。




一般会計・特別会計決算特別委員会(平成19年5月〜平成20年4月)

平成19年11月6日

【渡会克明委員】
 決算に関する報告書の65ページにある環境対策資金貸付金について、平成17年度融資に対する第2年次の貸付けと平成18年度融資に対する第1年次の貸付けの詳細を説明してほしい。

【環境政策課長】
 この融資は県と金融機関との協調融資で、県内の20の金融機関に融資の窓口をお願いしている。金融機関が中小企業者に融資をするための原資として、融資当初の2年間について、1年目はその年の融資見込額の2分の1相当額を、2年目は初年度融資実績見込みに応じてその2分の1相当額を貸し付けるものである。商工組合中央金庫には直接に、他の金融機関には愛知県信用保証協会を通じて預託している。平成17年度融資に対する第2年次の貸付けについては、平成17年度融資実績の見込みに応じてその2分の1相当額を貸し付けたが、ちょうど2分の1となっていないのは、実績が最終的に見込みを下回ったためである。また、平成18年度融資に対する第1年次の貸付けは、平成18年度の融資見込み10億円に対してその2分の1相当額を貸し付けたものであり、最終融資額は3億3,610万円となった。

【渡会克明委員】
 平成18年度は、前年度と比べ融資額が減ったということか。

【環境政策課長】
 そのとおりである。

【渡会克明委員】
 融資目標の設定はどれだけだったか。

【環境政策課長】
 平成18年度は12億円の設定をした。

【渡会克明委員】
 12億円に対して、7億8,900万円の実績ということか。

【環境政策課長】
 金融機関窓口での中小企業者に対する融資の目標額が12億円である。融資実績は7億8,900万円ではなく、3億3,610万円である。

【渡会克明委員】
 ここ3年間の融資目標額の推移はどうか。

【環境政策課長】
 平成17年度は14億円、平成18年度は12億円、平成19年度は10億円となっている。実績に応じて少しずつ下げている。

【渡会克明委員】
 なぜ、融資実績が減っているのか。

【環境政策課長】
 景気は回復傾向にあるものの、中小企業にとっては依然として厳しい状況が続いている。生産性向上に直結しない公害対策関係の投資は、生産設備の投資に比べるとまだ手控えられており、順調に伸びてこない要因の一つであると思う。

【渡会克明委員】
 使い勝手が悪いからなのか、それとも制度の普及啓発などがマンネリ化しているからなのか。工夫して借りやすい制度にはならないか。

【環境政策課長】
 昭和50年代には融資実績が30億円から40億円に上っており、制度そのものが使いづらいことはないと思う。利率も、産業労働部の設備投資の融資より低く設定している。まだまだPRが行き届かない点もあると思うので、様々な機会をとらえて利用を働き掛けたい。

【渡会克明委員】
 どうしたら借りやすいものになるのかを考えるべきではないか。

【環境政策課長】
 対象事業にまだ検討の余地があると思っている。最近の傾向として低公害車の需要が多く、融資実績のかなりの割合を占めている。地球温暖化対策など需要の動向を見たうえで、融資対象事業を幅広くして、使いやすいものにしたいと考えている。

【渡会克明委員】
 制度の見直しを行うべきではないか。借りやすいように名称を変更したり、PRしたりすべきだと思う。時代に合ったニーズがあると思うが、その決意を聞きたい。

【環境部長】
 借り手側の内容が変わってきている。昭和50年代の初めに融資制度を設けた時には、公害防除施設の整備や移転をするということで、数千万円単位で融資してきた。利子も7パーセント台のところを全部無利子でやるということで、よく借りてもらった。昭和60年代からは公害防除施設が行き渡って、施設のために借りる余地が無くなっている。代わって、事業者が低公害車を導入する場合に使えるようにシフトしてきた。最近では、建物の壁面緑化や屋上緑化などに利用できるようにするなど、時代に応じて制度を変えてきた。今後も企業のニーズを十分に調査して、それに応じた使いやすい制度にしていきたい。

【渡会克明委員】
 衣替えして借りてもらえるよう、努力してほしい。

【大見 正委員】
 決算に関する報告書51ページのエコマネー事業検討調査費について伺う。エコマネーは愛知万博で始まり、それを継承して続けていることは承知している。しかし、金山にエコマネーセンターを置くなど名古屋を中心にやっていて、県内のほかの住民にとっては余り使えるものではないし、成果も見えてこない。県として、これからどう取り組むのか教えてほしい。また、エコマネーは環境通貨と言われるが、かつてブームになった地域通貨とのリンクはどうなのか。報告書には「今後の取組方向について検討した」とあるが、どのような検討を行ったのか。

【渡会克明委員】
 報告書298ページの研修事業費について、国語科講座始め48件、延べ1万1,326人となっているが、その内容を伺う。

【高等学校教育課長】
 小・中・高校それぞれにおいて、教科、科目ごとに効果的な指導やどのような工夫ができるかという教科科目研修を総合教育センターで実施しているほか、通常の校務分掌にあるような生徒指導・教育相談・進路指導等の講座も実施している。

【渡会克明委員】
 保護者に対する接し方や自らがめげそうになったときの律し方のような講座はないのか。

【高等学校教育課長】
 総合教育センターの研修講座の組立て方としては、教員のライフステージに合わせた研修のほか、不登校や保護者からの苦情等、様々な問題に対応するための研修も実施している。

【渡会克明委員】
 相談事業費について、教職員身上生活相談が362件とあるが、どのような相談があったのか。

【高等学校教育課長】
 生徒指導上の困難を抱えた場合の対処方法や同僚とのコミュニケーションが十分に取れないといったもの、ハラスメントの相談もあったと聞いている。

【渡会克明委員】
 教員が相談しようとすると、ほかにはどのような機関に相談することになるのか。

【高等学校教育課長】
 教職員に関することについては教職員課になると思う。また、個別のクリニックへの相談ということも聞いている。

【渡会克明委員】
 小学校、中学校における、17年度から19年度までの5月1日現在の教職員数の推移と、そのうちの非常勤の割合を伺う。

【財務施設課主幹(管理)】
 小学校の教職員数は17年度2万2,255人、18年度2万2,516人、19年度は2万2,691人であり、中学校は17年度1万2,026人、18年度1万1,978人、19年度1万2,243人である。いずれも、児童生徒数の数に応じて増減している。

【教職員課長】
 名古屋市を除いた非常勤講師の数と割合は、19年4月1日現在で小学校は1,428人で全教員の8.8パーセント、中学校は1,242人で全教員の14パーセント、高等学校は2,574人で全教員の32.5パーセント、特別支援学校は158人で全教員の6.1パーセントで、全体では5,402人で全教員の15.1パーセントである。

【渡会克明委員】
 非常勤講師は増加傾向にあるのか。

【教職員課長】
 少人数指導や初任者研修に伴う補充、行政改革による県単独定数削減の中で、教育水準を維持するために需要が高まっているのが現状である。

【渡会克明委員】
 非常勤講師が正規の教員に採用される道が以前よりも開かれていると思うが、その状況と今後の見込みはどうか。

【教職員課長】
 教員採用試験において、講師の経験のある方については一定の配慮を行っている。

【渡会克明委員】
 非常勤講師の中で、採用試験のための勉強をなかなかしにくいが、現場対応が得意という人が多いと思う。教員の中には非常勤講師に助けられていると話す者もいる。決算に関する付属書に出ている「報酬」が非常勤講師への手当だと思っていいのか。

【財務施設課主幹(管理)】
 そのとおりである。

【渡会克明委員】
 教員になりたくてもなかなかなれないが、優秀な人材も多い。どのような工夫をして教員採用を行っているのか。

【教職員課長】
 人物重視が一番であるため、これまでも集団面接や個人面接に時間をしっかり取ってきたが、面接官に民間の人を入れたり、講師経験者や他県での教員経験者については一定の条件の中で1次試験の免除を行ったりして、幅広い人材の登用に努めている。

【渡会克明委員】
 やはり人物が一番重要だと思うので、この考えを拡大できないか。

【教育長】
 教員採用は非常に重視しており、教員採用に様々な工夫をしてきた。子どもたちが学ぶ意欲の増大につなげることが大切である。育児・介護を終えた元教員について現場復帰をお願いしたり、民間の活力も特に技術的な面で活用したりしている。また、本県は外国人も多いため、ポルトガル語やスペイン語が堪能な方についても配慮して採用を行っている。

【渡会克明委員】
 教員の採用については今後も努力してほしい。



平成19年11月12日

【渡会克明委員】
 報告書151ページの高度先端産業立地促進補助金について、次世代の有望な高度先端産業の立地は本県や地域に様々な経済的波及効果を及ぼすが、どんな基準で補助をしているのか。

【産業立地通商課主幹(立地推進)】
 健康長寿、航空宇宙など6分野の高度先端産業の企業が立地する場合に、設備投資額に対して工場では10パーセント、研究所では20パーセントの補助率で、最大10億円を助成するものである。対象となる設備投資額は、工場では土地代を除き、中小企業が10億円以上、大企業が50億円以上である。

【渡会克明委員】
 実際の助成までの流れを伺う。

【産業立地通商課主幹(立地推進)】
 企業から県に事業認定申請を行い、最終的に領収書を添付して交付申請をすると、補助金が交付される。

【渡会克明委員】
 高度先端産業は普通の工場や研究所とは異なり、地元からの雇用増につながるとは限らない。県や地域にどのような雇用効果があったかを検証しているか。

【産業立地通商課主幹(立地推進)】
 大企業の行う先端工場の立地については、設備投資額50億円以上のほかに新規雇用者数20人以上の条件を付けており、補助金に係る検査で確認している。

【渡会克明委員】
 内容を吟味して、生きた制度にしてほしい。
 報告書159ページの中小企業金融対策貸付金について、16年度から18年度までの融資実績を伺う。

【中小企業金融課主幹(融資)】
 16年度は4,703億円余、17年度は4,684億円余、18年度は5,146億円余で、久しぶりに5,000億円をオーバーした。

【渡会克明委員】
 18年度の実績が伸びた要因は何か。

【中小企業金融課主幹(融資)】
 金融機関の不良債権処理が一段落し、中小企業向けの融資に力を入れだしたこともあるが、景気の回復により中小企業の資金需要が増加したことにあると考えている。

【渡会克明委員】
 それでは、16年度から18年度までの融資目標を伺う。

【中小企業金融課主幹(融資)】
 16年度は6,277億円余、17年度は6,327億円余、18年度は6,079億円余だった。

【渡会克明委員】
 金融機関の業態別で見た16年度から18年度までの融資実績はどうなっているか。

【中小企業金融課主幹(融資)】
 第二地銀と信用金庫が従来の都市銀行の減少分をカバーしている状況である。

【渡会克明委員】
 県制度融資において、どの都市銀行が取扱金融機関となっているか。

【中小企業金融課主幹(融資)】
 三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行、りそな銀行、みずほ銀行の4行である。

【渡会克明委員】
 都市銀行の取扱いが減少しているとのことだが、昔からそれほど取扱いがあったか。

【中小企業金融課主幹(融資)】
 東海銀行時代には都市銀行は2けたのシェアがあったが、現在では5パーセント程度である。

【渡会克明委員】
 融資目標と融資実績では隔たりがあるが、どういう対策を取っているか。

【中小企業金融課主幹(融資)】
 金融機関への預託金については、前年度の融資実績を反映させており、多くの融資を行った金融機関には多く預託するということでメリハリを付けている。

【渡会克明委員】
 1,800億円という大きな額を金融機関に預託しているので、県のお金が生きた使い方になるように努力してほしい。

【渡会克明委員】
 報告書241ページの道路橋りょう管理費から246ページの橋りょう新設改良費までについて、県管理の国道・県道は4,600キロメートルあるとのことだが、橋りょうの現状を伺う。

【道路維持課長】
 県管理の国道・県道4,600キロメートルの中に、橋りょうは約4,000橋ある。その内訳は、メタルでできているものが580橋、コンクリートでできているものが3,300橋、メタルとコンクリートの混合でできているものが100橋である。

【渡会克明委員】
 国土交通省からも調査等があったと思うが、震度6弱の地震があった場合、崩壊する可能性がある橋りょうはどのくらいあるのか。

【道路維持課長】
 4,000橋のうち、震度6以上の地震で落橋等の被害が発生する可能性のある橋りょうは、約1,000橋ある。そのうち、優先的に対策を行う橋りょうについて、第2次地震対策アクションプランで167橋を優先整備橋りょうとして位置付け、今年度から8年間で整備に取り組んでいる。対象としているのは、道路橋を造るバイブルに相当する、昭和55年の道路橋示方書より古い基準で設計された、複数径間の古い橋りょうである。

【渡会克明委員】
 167橋を8年間で整備するとのことだが、公共施設は耐震が不十分と思う。公共施設の取組の考え方、特にどの施設を優先するかについて伺う。

【建設部長】
 優先度の比較はなかなか難しいと思う。県有施設は、県民が多数出入りし、防災拠点となりうることから、県有施設の中で優先度を決めることになると思う。ただ、県有施設と道路とどちらが重大かと言われても分からない。例えば、道路橋について2径間や昭和55年以前の設計だと壊れやすいとか、緊急道路だと一生懸命やらないといけないとかいう中で、順番を付けていくことになる。また、海岸堤防であれば、ゼロメートル地帯のような厳しい所ほど早急に整備すべきであるなど、それぞれの施設で優先順位を付けて整備しているところである。

【渡会克明委員】
 事故が起こってから対策を行うのではなく、県民に説明が付くように先回りして対策をしてほしい。次に、東三河環状線について、トンネル部分の用地買収が進んでいないようだが、その現状を伺う。

【用地課主幹(指導・事業認定)】
 東三河環状線の用地買収については、豊橋市内では石巻・牛川工区の延長4.1キロメートルのうち、供用済み区間を除く2.7キロメートルを買収中であり、現在の用地進ちょく率は約45パーセントである。このうち、多米町と牛川町にまたがる区間に延長630メートルの牛川トンネルを設置する計画である。このトンネルでは、用地測量を実施したが、多米町側の400メートルの区間において境界確定ができないことから、現在用地取得が進展していない。原因としては、この用地は山であるため、公簿の面積と現況の実測面積との間に大きな開きがあることから、面積の分配や境界に対して土地所有者に納得してもらえないことにある。このため、トンネル部分の用地測量図の確定ができないため、用地取得が進ちょくしていない。境界立会いが不調となった原因は、公簿と現況の面積が異なることにあるので、土地所有者や法務局との調整を行うなど、まずは現地での境界確定ができるように土地所有者の理解を得ることに努めていく。

【渡会克明委員】
 現場では一生懸命やっていると思うが、こういった場合はどう進めていくのか。

【用地課長】
 特に山の場合は、登記簿の面積と実際の面積が大きく違うことがある。土地の境界は個人と個人との話合いとなるので、全体の状況を説明しながら理解を得ていく。

【渡会克明委員】
 地域住民からも着工が待たれているので、事業を進めてほしい。報告書268ページの民間木造住宅耐震改修費補助金について、平成18年度の補助件数は1,294戸だったが、目標は何戸か。

【建築指導課長】
 2,000戸である。

【渡会克明委員】
 ある委員が委員会の調査で神戸にある国の施設を見学した際、耐震補強で110万円程度をかけて筋交いなどの手当てをするだけで家はつぶれないと説明を受け、感心して帰ってきた。防災局からも、本県も県内の大学等と連携して安価な耐震補強の開発を一生懸命やっているとの答弁を何度も聞いたが、16年度から18年度における取組については、どこに金額が計上されているのか。

【建築指導課長】
 耐震診断補助事業は14年度から実施しており、全体で6万5,980戸の実績であるが、計画に対してかなり低くなっている。国立3大学と連携して愛知県建築地震災害軽減システム研究協議会を構成し、県も毎年500万円負担金を出している。その中で、低コスト化や耐震化を促進するためのPRや、木造住宅の耐震改修工法の開発を行っている。

【渡会克明委員】
 協議会があるのは承知している。その500万円はどの費目に入っているのか。

【建築指導課長】
 建築指導費の中の負担金に計上している。

【渡会克明委員】
 耐震改修補助を始めた当時、改修費が160万円から170万円かかると言われ、補助が60万円あっても自己負担が100万円以上必要だと県民はなかなか実施しない。ところが、国が110万円の費用で家がつぶれないという工法を開発している。持ち出しが100万円以下なら、県民はやろうという気になる。1,600戸どころか2,000戸を超すはずである。

【建築担当局長】
 減災協議会の負担金は17年度から19年度までの3か年で執行し、現在のところ工法を開発中である。来年度中には新しく安い工法が採用されると思う。委員指摘の110万円という額については、家にもいろいろな工法や住宅性能があるので一概に言えない。本県では今のところ平均で150数万円は必要であるが、新しい工法であれば安くできると思う。もうしばらく待ってほしい。

【渡会克明委員】
 県民に早く安心を与えたいという思いで、平成17年度から1,500万円も払って、名だたる大学にお願いして、新しい工法を開発していると思うが、何の中間報告もないのはおかしい。

【建築担当局長】
 中間報告はしていないが、実際の工法を実験しており、自分も現地を見てきた。まだ公表には至っていないが、来年度中には採用できると思う。

【渡会克明委員】
 平成15年度にスタートして、静岡や横浜よりもすばらしいシステムを作っている本県だからこそ、こうしたことができるということを県民だけでなく全国にいち早く発信してほしい。



平成19年11月14日

【渡会克明委員】
 決算に関する報告書197ページの畜産バイオマス活用推進事業費について、家畜排せつ物に対しては様々な施策で補助を行い、実態調査や講習会等を開催し、バイオマスの活用を促進しているが、この事業の状況を聞きたい。

【畜産課主幹(環境・経営)】
 家畜排せつ物が有用な有機質資源であることから、平成18年度にはこの有効利用について県民に普及啓発を実施した。具体的には、畜産フェスタなどの農業祭で、たい肥のサンプルや資料を7回配布し、家庭園芸向けのたい肥利用講演会を1回開催している。また、県内の畜産農家1,500戸を対象に畜産農家のたい肥の処理状態、たい肥の利用・流通実態調査を畜産団体を通じて実施した。畜産バイオマスについては、土地還元が主であるが、エネルギー化するのも一つの方法であるため、エネルギー普及推進について研修会を行い、畜産農家、市町村職員に対し普及啓発を図った。畜産バイオマスに関する事業については、引き続き平成19年度も実施している。

【渡会克明委員】
 バイオマスは最終的には土に返し、循環を図ることが主であり、これに関しては補助金もある。私の地元の豊橋市でも、林業、漁業、畜産業に携わる人がおり、畜産業者に話を聞くと、ふん尿からたい肥を作り、土に返すのだが、どのたい肥でも使えるというわけではなく、現実にはたい肥が野積みされている所もある。今のところは地域が住宅地と離れているが、地域では、においの公害や処理問題について先行きを不安に思っている。また、畜産業も高齢化が進み、後継者が育たないという悩みがある。バイオマスに関し、そういう現状の中で何か打開できる方法として着目するのは、ふん尿を土に返すことと、バイオガスという新エネルギーを作ることだ。バイオガスの所管は新エネルギーということで産業労働部になると思うが、平成19年度の取組について、もう少し教えてほしい。

【畜産課主幹(環境・経営)】
 平成19年度以降のバイオマスエネルギー事業の取組については、平成18年度の実態調査等により把握した地域のたい肥利用の状況を踏まえ、新たにシステム導入に適した地域を選定し、その地域に合ったモデルシステム例を提案する事業を今年度以降も進めている。具体的な取組としては、県内モデル等について地域研究会を設けて市町村、農協関係者に参加してもらい、知識の習得、委託先との意見交換を行い、畜産バイオマス導入の方策について検討している。

【渡会克明委員】
 たい肥については、いわゆる株式会社参入の話や機械化を意識して、補助金を使って検討していってほしい。葵堆肥センターに1,000万円弱の補助金を出し、そういう形で皆さんに使ってもらえるようなたい肥を作っていることは承知している。しかし、あえて話を進めると、バイオガスについては、農協に調査をするということであったが、ある程度行政がリーダーシップを取らないと難しいと思う。バイオガスについては地域でも取り組んでいる所があり、例えば、北海道にも町村牧場という所がある。しかし、バイオガスプラントは巨額の資金が必要であり、個人でやるにはなかなか難しい。豊橋市でもやろうという話はなかなか個人からは出てこない。1戸でできなければ集落、部落で取り組み、複数でやるほうが、いろんな意味でお金も出すし、恩恵も被ることができると思う。自分の飼っている牛豚のふん尿で電気を補うなど、成果が見えれば、後継者も含めた問題も解決されるような気がする。例を挙げると、私の知り合いの息子さんは東京農大を出たが、卒業後農業に就かず、東京で就職した。そこで、農家は多額のお金を掛けてハウスを建て、バラなど息子さんが専攻していた花きを育てるようになったら、息子さんは喜んで地元に戻り、今は手広く生き生きと働いている。次の担い手を含めて活性化されるような、先の見える畜産を進めることが大事だと思う。そういう声が上がったときに、農家、農協を説得し、普及啓発することは考えているのか。

【畜産課長】
 畜産バイオマスに関しては、たい肥の施用できる量と畜産の排せつ物の出る量のアンバランスな地域も出ている。豊橋市、田原市並びに知多地域の半田市等の地域においては、土に返すだけでなく、他の手法での利用の検討も必要である。今年度と来年度にわたり、それぞれの地域で家畜のふん尿の性質、あるいは近隣から出る食品残さをうまく組み合わせるなど、農家にとっていかにコストを安く上げるかといったことも含め、地域のタイプに合ったバイオマスエネルギーの利用策を検討し、利用に向けて具体的な提案ができるよう調査に着手している。 また、市町村、農協などを集めて研究会を開催し、具体案を可及的速やかに導入できるよう取り組んでいる。バイオマス利用は、国から全国団体を通じて補助制度があり、新エネルギーということでいろいろな制約はあるが、そうした補助も活用していくことを念頭に置きながら、バイオマスの導入手法を提案していきたいと考えている。

【渡会克明委員】
 可及的速やかにということであるが、よろしくお願いしたい。きちっとした事業として目指すところを明確にし、リーダーシップを取っていってほしい。決算に関する報告書335ページの農業改良資金、338ページの林業改善資金、沿岸漁業改善資金についてであるが、まず、農業改良資金24件の貸付について、どういった所に貸し付けたのか教えてほしい。

【農業経営課主幹(農業金融)】
 新技術の導入18件は、イチゴの高設栽培など新しい技術の施設整備のための資金に対して行っている。また、新作物の導入については、ハウスみかん栽培からイチゴやアスパラガスなど新しい作物を導入するための資金に対して5件行っている。あと1件はジャムなどの加工施設の導入に資金の貸付を行っている。作物別では、野菜が17件、花きが3件、畜産が2件、果樹が1件、加工が1件、合計24件となっている。

【渡会克明委員】
 農協にも貸しているか。

【農業経営課主幹(農業金融)】
 ほとんど農業者である。

【渡会克明委員】
 16年度から18年度までの決算について教えてほしい。

【農業経営課主幹(農業金融)】
 16年度は予算額4億3,000万円に対して、39件、4億2,500万余りで、90パーセント以上執行している。17年度においても予算額4億3,000万円に対して、35件、3億9,000万円でほぼ達成しているが、18年度については予算額5億に対して、2億5,300万円余りで、執行率が低くなっている。これについては、農産物価格の低迷、先行き不安による投資意欲の減退、農業者の高齢化による施設等投資意欲の低下、低金利による制度資金の魅力の低下などが原因と考えられる。

【渡会克明委員】
 林業や漁業については、16年度、17年度の予算に対する執行率はどのようになっているのか。

【林務課主幹(林政)】
 林業改善資金の16年度、17年度については、18年度と大体同じで執行率は80パーセント前後になっている。予算現額約4,000万円に対して、貸付金額が3,000万円台になっている。

【水産課主幹(事業検査・金融・管理)】
 漁業関係の18年度の貸付実績については、作業省力化のための機器の設置資金2件、燃料油消費節減の機器の設置資金に6件の貸付けを行っている。それと青年漁業者の養成確保の資金として2,000万円の貸付けをしている。合わせて9件、7,287万円の貸付けで、予算に対して95.9パーセントの執行率である。

【渡会克明委員】
 16年度、17年度の執行率も教えてほしい。

【水産課主幹(事業検査・金融・管理)】
 16年度の執行率は100パーセント、17年度も同じく100パーセントの執行である。

【渡会克明委員】
 農業改良資金について、16、17年度は予算4億3,000万円で、どうして18年度は5億で組んだのか。

【農業経営課主幹(農業金融)】
 16、17年度の状況を見て、利用率が増えるのではないかと考えて18年度の予算を組んだ。減った理由としては、19年度において国の施策で農業近代化資金、農業経営基盤強化資金(スーパーL資金)について、認定農業者に対する500万円を超える貸付けは無利子化されるということがあり、18年度の実績が減ったのではないかと考えられる。

【渡会克明委員】
 国で単独に借りる資金が無利子化されたので、実績が減ったということか。

【農業経営課主幹(農業金融)】
 農業改良資金は無利子で、金額は個人の場合は1,800万円となっている。それに対し、農業近代化資金、農業経営基盤強化資金(スーパーL資金)については昨年までは有利子だったものが、今年度から3年間は国の施策により認定農業者に対する500万円を超える貸付については無利子とする措置が講じられた。しかし、18年秋ごろからそれに対する報道等があったため、農業者による借り控えがあったものと思われる。

【渡会克明委員】
 借りやすい制度なので、借りてくれるだろうと考えて予算を増やしたが、農業者の方が良く知らなくてこのようになったということか。

【農業経営課長】
 16、17年度貸付実績と、資金需要については、地元の要望や他の制度資金の動向を踏まえながら、18年度の予算額を計上した。

【渡会克明委員】
 資金需要の動向を聞き取りして積み上げた結果、5億にしたということか。

【農業経営課主幹(農業金融)】
 資金需要については、前年度8月に農林水産事務所の農業改良普及課を通じて、農協、市町村等の資金需要見込を把握して、それを基に予算計上している。

【渡会克明委員】
 積極的な予算の組み方で良いが、結果的に執行率が低くなったのはどういうことなのか教えてほしい。

【森農林水産部技監】
 18年度予算と執行の状況であるが、予算の計上については、今までの貸付の状況と地域の要望額を踏まえて、それらを勘案しながら予算計上している。18年度においては、17年度に対して地域の要望が多かったため予算額を増やした。その後、18年度の後半に19年度から国の農業近代化資金や農業経営基盤強化資金(スーパーL資金)という比較的貸付規模の大きい資金について、認定農業者が借りる場合500万円を超えるものについては無利子化をするという情報が伝わってきた。農業改良資金は無利子というのが売りであったが、他の資金でも無利子のものが出てくるということで、農家がそちらの資金を念頭に置いて借り控えをした結果このような執行になったと考えられる。

【渡会克明委員】
 国の新しい制度の変更部分などは、予算の時に分からなかったこともあるかと思うが、きちんとした情報を入れるなど、対応方法を考えて積極的に経営改善できる資金を有効利用してほしい。半分強の執行率では非常に厳しいことだと思う。



平成19年11月15日

【渡会克明委員】
 決算に関する付属書303ページに記載されている警察本部費の報酬、給料、賃金は、それぞれどのような人々に支払っているものか。

【会計課長】
 報酬は、少年補導職員や各警察署に設置されている警察署協議会の委員に対するものである。給料は、定数条例で定められている警察官や一般職員に対して支払われるものである。賃金は、臨時的に短期間雇っている方に対して支払われるものである。例えば、警察学校で給食を作る賄いの方であるとか、女性職員の産休時の代替職員に対して支払われるものである。

【渡会克明委員】
 共済費はどういう経費か。

【厚生課長】
 地方公務員等共済組合法及び地方公務員等共済組合法の長期給付等に関する施行法に基づき、組合が行う事業に要する費用を組合員の使用主である地方公共団体が一定の率に基づいて負担する費用のことである。

【渡会克明委員】
 この共済費に多額の不用額が生じた理由は何か。

【厚生課長】
 共済費の予算額は、給与費当初予算の給料に負担金の率を乗じて算出している。不用額が大きくなった理由は、平成18年4月1日より、その中の一部の負担金率が減率改正されたことに伴うもので、これが大きな理由となって、約4億1,000万円の不用額を生じている。

【渡会克明委員】
 非常勤を含めた職員に対する福利厚生について、どのような考え方で取り組んでいるのか。

【警務部長】
 警察官、常勤の警察職員、それから非常勤の職員を含めて、全体的に充実する方法を常に考えていかなければならないと思っている。







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