発言録へもどる

警察委員会(平成28年5月〜)

平成28年6月28日

【渡会克明委員】
 本年度の新設信号機の設置スケジュールはどうなっているか。また、現在はどの段階にあるのか伺う。

【交通部長】
 本年度の信号機の新設については、本年3月までに発注に向けた環境の整った案件につき、現在作業を進めている。  具体的には、本年3月25日に愛知県公安委員会の意思決定がなされ、4月中旬に一般競争入札により設計業者を決定した。その後の進捗は案件ごとに異なるが、例えば豊橋市内で新設信号機の設置を予定している「のや神社北東交差点」については、5月中旬には道路管理者等と現場立会いによる信号機の設置位置の確認を終え、5月下旬には設計図面が完成し、これを基に設置工事の積算を行い、6月には入札に向けて設置工事業者の公告を行った。7月中旬には設置工事業者を決定し、工事の着手は最短で8月中旬を予定している。工事着手後は、天候等にも左右されるが、順調に行けば8月末までに工事が完了する見込みである。

【渡会克明委員】
 地域ごとに交通事情は異なり、事故の件数や住民からの意見など様々な観点があると思うが、LED信号機の設置基準はあるのか伺う。また、名古屋市内と三河部ではLED化率に差があるが、名古屋市内を優先しているのか。

【交通部長】
 車両用灯器の地域別のLED化率については、本年5月末現在、名古屋市内で53.0パーセント、尾張部で46.8パーセント、三河部で41.3パーセントとなっており、信号機の新設を行う場合には、全てをLED灯器にしている。  また、更新整備については、地域住民等の要望を踏まえながら、西日対策が必要な交差点や交通事故が多発している交差点のほか、老朽化が顕著な信号灯器を重点的に整備を推進している。  地域によるLED化率の差は、これらの結果たまたま生じているものであり、特に名古屋市内を優先している、あるいは、三河部を優先しているというものではない。  全県において、できるだけ早くLED化率100パーセントを達成したいと考えている。

【渡会克明委員】
 交差点におけるLED化率を教えてほしい。

【交通部長】
 交差点のLED化率については、名古屋市内は48.2パーセント、尾張部は42.7パーセント、三河部は39.3パーセントである。

【渡会克明委員】
 豊橋市には鋭角の交差点や五差路、六差路が多く、また路面電車やバスの路線が入り組む非常に交通量の多いところもあり、県道と県道がクロスする交差点や公共交通機関が通る交差点はLED化が優先されるものと思うが、LED化をする際の具体的なルールはあるのか。

【交通部長】
 信号灯器のLED化については、交通事故抑止対策に加え、地域住民、道路利用者の方からの要望が数多く寄せられている。  整備に当たっては、地域住民等の要望を踏まえながら、西日対策が必要な交差点や交通事故が多発している交差点、老朽化が顕著な信号灯器を重点的に整備を推進している。

【渡会克明委員】
 要望の強弱は地域ごとにあると思う。しかし、事故が起きる交差点というのは、住民は前から危ないと思っているものである。事故が起きないと信号機が設置されないと言われたこともある。年初に各地域から出される要望をどのように整理し優先順位を決めているのか、指針があれば教えてほしい。  台風により信号灯器の方向が変わったり、老朽化や西日で灯器が見にくくなっているものについて、管理はどこの部署が行っているのか伺う。

【交通部長】
 管理は県警の交通部が行っている。  事故多発路線や、例えば豊橋では国道1号等を重点的にLED化を進めている。

【渡会克明委員】
 危険な交差点は、スピーディーにLED化することが大事である。  LED化における指針がないと、危険な交差点がLED化されていないことについて説明ができないと思う。また、めりはりをつけた交差点整備を行うためにも、LED化のルールを作るべきだと思うが、どうか。

【交通部長】
 できるだけ早期に県内のLED化率を100パーセントにしたいと考えているが、予算の制約等もあり、いまだ半数に達していないのが実情である。  交通事故が発生する前に危険な交差点について精査し、LED化を進めていきたい。



平成28年10月6日

【渡会克明委員】
 本年9月21日から9月30日まで秋の交通安全県民運動が実施されたが、この期間における本県の交通事故の発生状況はどうであったか。

【交通部長】
 本県では、9月30日に弥富市内で交通事故が発生し、1名が死亡した。

【渡会克明委員】
 夜間の交通事故対策について、道路交通法では、ハイビームといわれる走行用前照灯が原則とされているが、車のエンジンをかけるとロービームといわれるすれ違い前照灯に設定されていることが通常であり、運転の際もロービームを中心に運転している者の方が多いと思う。  こうした中、県警察では、ハイビームを推奨する運動を展開しているが、特に市街地では、ハイビーム運動は浸透しないのではと危惧している。  ハイビームの活用を県民に周知するための広報の在り方やハイビーム運動の狙いは何か。

【交通部長】
 いわゆるロービームの照射距離は約40メートルであるが、ハイビームは約100メートル先まで照らすことが可能であり、このハイビームの活用により、横断歩行者や自転車、交差点などの危険箇所の早期発見が可能となる。  県警察としては、常にハイビームによる運転を求めるものではなく、運転者がハイビームとロービームを道路交通状況等に応じてこまめに切り替えることにより、運転に対する集中力が維持され、漫然運転や居眠り運転を防ぐなどの交通事故抑止効果が期待されることから、その周知を図っている。  ハイビームをまぶしいと感じる歩行者もいるかもしれないが、多くの事故が薄暮時や夜間に発生していることから、ハイビームを利用することで、事故を回避できることもあると考えており、県民の命を守るための対策として推進している。  今後とも、県民に受け入れられやすい広報の在り方を検討し、交通事故防止に努めていきたい。

【渡会克明委員】
 新聞報道によれば、交通死亡事故の中には、ハイビームを活用すれば回避が可能であったものもあるようであるが、どのように分析しているのか。また、ハイビームを活用していれば回避が可能であったであろうと考えられる交通事故とは、例えばどのような事故があるのか。

【交通部長】
 昨年中に夜間における四輪車と歩行者の間で発生した交通死亡事故54件について、道路状況や事故発生状況に基づき県警察で分析を行った結果、ハイビームを活用していれば、歩行者を早期に発見することができ、回避が可能であったであろうと考えられる交通事故は26件であった。  典型的な事故としては、道路上で横たわっている人を車が気付かずにはねた事故のほか、ロービームは前照灯の光軸が中心から左寄りに向いていることから、右側から横断してきた歩行者に気付かずにはねてしまうような事故がある。

【渡会克明委員】
 歩行者、自転車の運転者など、自動車の運転者だけでなく全ての県民が気を付けようと思うよう働きかける運動の推進を要望する。  次に、豊橋警察署と豊橋警察署管内で活動している県警察本部の警察車両の配置状況について伺う。

【総務部長】
 豊橋警察署に配置されている車両の配置状況については、地域、交通用の四輪車両、いわゆるパトカーが34台配置されており、捜査用車両、その他の車両が53台の計87台が配置されている。また、豊橋警察署を含む東三河地域内で稼働する警察本部車両については、自動車警ら隊が豊川市の東三河運転免許センターを拠点に四輪車2台4名体制で稼働しており、第二交通機動隊も同じく東三河運転免許センターを拠点に四輪車2台、二輪車4台の計6台4名体制で稼働していることに加えて、機動捜査隊は豊橋警察署を拠点として四輪車2台4名体制で稼働している。さらに、被留置者等の集中護送業務として、豊橋警察署を拠点として、護送車2台が東三河地域内で稼働しており、こうした車両以外にも、捜査等で不定期に管内に入る車両もある。

【渡会克明委員】
 県予算で購入したパトカーはあるか。

【総務部長】
 いわゆるパトカーは、無線自動車に分類されているが、全て国有である。

【渡会克明委員】
 信号機等の交通安全施設の維持管理のみを目的としてパトロールをしているパトカーはあるのか。

【交通部長】
 交通安全施設の維持管理に専従しているパトカーはない。

【渡会克明委員】
 それでは、交通安全施設の管理や点検はどのように行っているのか。

【交通部長】
 交通安全施設には、大きく分けて信号機、道路標識、道路標示がある。  これらは、各警察官の各種街頭活動を通じて、平素から障害の把握に努めているほか、毎年、樹木の繁茂により信号機等の視認性が低下しやすく、本格的な台風シーズンを控えた時期でもある8月を一斉点検月間として活動を強化している。また、信号機及び道路標識については、委託業者による点検も実施している。  信号機については、毎年、県内全ての信号機について、信号制御機の異常の有無や柱の腐食の有無等の点検を委託している。  道路標識については、大型の道路標識は3年に2回、路側標識については5年に1回の周期で、県内全ての道路標識の方向不良や柱の損傷、腐食状況等の点検を委託している。  このほか、県警察ホームページや電話等によっても県民からの情報提供を受けており、必要な措置を講じている。

【渡会克明委員】
 提案であるが、例えば、毎週月曜日や毎月1の付く日に管内を一斉点検すると効果があると思うがどうか。

【交通部長】
 警察官は交通安全施設に関する意識が高いものと認識しており、地域課の警察官、交通課の警察官、私服の捜査員についても、各種街頭活動を通じて、ずれや傾きが認められる標識等を認めた場合には、随時、交通課へ報告している。

【渡会克明委員】
 昨年の9月議会の代表質問で、交通事故多発交差点対策、いわゆるACT−45の推進について答弁があったが、その後の進捗状況と豊橋市内や東三河での取組事例を説明されたい。

【交通部長】
 ACT−45については、県内45警察署で、死亡事故などの重大事故につながりやすい類型の交通事故が多発している交差点に対し、道路管理者と連携した道路交通環境の改善のほか、交通指導取締り、広報啓発の総合的な対策を推進するものであり、昨年は205交差点を選定した。  進捗状況については、本年度の第1四半期である6月末現在、87パーセントに当たる179交差点で全ての対策を完了している。  例えば、豊橋市前芝町地内にある豊川橋北交差点では、交通量が多く、北進右折車両と南進直進車両の衝突事故が多発していたため、昨年中にこれらの車両を完全に分離する信号サイクルに変更した上、地元からの要望も踏まえて、国土交通省の名四国道事務所と渋滞対策について検討を行い、右折車線を1車線から2車線に増設するなどの対策を実施した。  その結果、当該交差点における対策完了後6か月間の事故件数を前年の同時期と比較したところ、対策前は5件であったものが対策後の事故発生はなく、交通の流れもスムーズになり、大きな効果が認められた。  そのほか豊橋市内では、昨年、豊川橋北交差点のほか、植田橋北交差点、空池交差点、中橋良交差点、柱三番町交差点、野添橋北交差点、往完町北交差点、一の沢交差点を対象交差点に選定した。  これらの交差点については、摩耗した道路標示の補修や注意喚起看板の設置といった対策のほか、道路管理者のカラー舗装等の路面表示やポストコーンの設置などの物理的な対策を実施している。

【渡会克明委員】
 野添橋北交差点は東三河環状線でトンネルができて、非常に交通量が多い。当該交差点は、県道同士が交差する立派な交差点であるので信号機のLED化も含め、今後、道路管理者としっかり連携して取り組まれたい。

【峰野 修委員】
 本年2月、浜松いなさジャンクションから豊田東ジャンクションの間が開通した新東名高速道路について、新城や設楽で新東名高速道路に起因する交通死亡事故が多発しているように思うが、その状況はどうか。また、新城警察署や設楽警察署ではどのような交通安全対策が講じられているか。

【交通部長】
 昨日までの新城警察署管内の交通事故死者数は3人で、前年同期比で1人増加している。内訳としては、自動車同士の正面衝突により70歳代の男性が死亡したもの、自動車と自動二輪車が衝突し20歳代の自動二輪車の男性が死亡したもの及び道路を横断中の歩行者と自動車が衝突し70歳代の歩行者の女性が死亡したものとなっている。  また、隣接の設楽警察署管内の交通事故死者数は2人で、前年同期比で2人増加している。内訳としては、自動車の単独事故で60歳代の男性が死亡したもの及び自動二輪車が前方を走行していた自動車と衝突し、50歳代の自動二輪車の男性が死亡したものとなっている。  なお、新東名高速道路の供用開始後の交通死亡事故はない。  次に、現在の新城警察署と設楽警察署における交通安全対策についてであるが、新城、設楽警察署のいずれにおいてもツーリング目的の自動二輪利用者が多いとの特徴があることから、新城市の道の駅もっくる新城などでライダーを対象とした広報啓発活動等を実施している。  また、高齢者の死亡者が多いという特徴もあることから、設楽警察署では高齢者が運転する自動車にドライブレコーダーを取り付け、自身の運転を振り返ってもらう取組も実施している。  今後とも自治体等と連携して地域の特性に応じた効果的な取組を実施していきたいと考えている。




平成28年12月13日

【渡会克明委員】
 最近は高齢者や子供に関係した事件が増えているように感じるが、特に子供が関係する事件は誰もが悲しむものであり、絶対に起こしてはならないと思う。  連れ去りなど子供を対象とした声かけ事案に対して、県警察はどのような取組を行っているのか。

【生活安全部長】
 本年10月末現在、県内における13歳未満の子供に対する声かけ、つきまとい等の不審者情報は610件となっており、前年同期比で12件増加している。内容としては、子供が学校や塾から帰宅する夕方の時間帯、道路を一人で歩いたり、遊んでいる時の発生が目立っている。  こうした現状を踏まえ、地域における警戒活動のほか、子供を対象とした声かけ、つきまとい等の事案については、犯罪に至るものは徹底した検挙を行い、犯罪行為に至らない場合には、その人物の特定に努め、指導、警告を行っている。  また、当事者となる子供に対しては、防犯教室を開催して防犯への意識付けや身の守り方の指導を行っており、昨年は名古屋テレビ塔でBO−KEN(ぼうけん)あいちを開催した。BO−KENあいちは、講話型の教室ではなく、実際に不審者役からの声かけ等を疑似体験しながら対処方法や逃げ方を学ぶ、体験型防犯教室である。

【渡会克明委員】
 体験型のプログラムは非常に良いと思う。BO−KENあいちの具体的な内容はどのようなものか。今後、どのように取り組んでいくのか。

【生活安全部長】
 BO−KENあいちでは、不審者に捕まったときの逃げ方やじたばたして周りに助けを求める動作、暗闇から声をかけられたときの断り方、大声を出す、走って逃げるなどの九つの体験項目を設けている。BO−KENあいちで行った体験型の防犯教室は、大きな反響を得ると同時に、子供たちのアンケート結果等からは、その体験項目について施策目的を実感できる多くの意見を聞くことができ、実質的な効果があったと考えている。  そこで県警察では、一人でも多くの子供が体験できるように、小学校の授業等、短時間で行うことを想定したプログラムを試行的に実施中であり、そのプログラムが将来的に県内の小学校等で継続的に実施されるよう、自治体、教育関係機関、地域ボランティア等との連携に努めていく。

【渡会克明委員】
 自分で自分の身を守ることを教えることが重要である。一方で、社会全体で、大勢の大人の目で子供たちを見守っていくことも重要であると思う。  現在、パトネットあいちというメール配信により、不審者や防災、交通事故等について県警察からの情報提供が行われているが、この情報の利用は、市町村によってまちまちだと聞いている。是非とも、子供を救うためにしっかり利用されているのか確認してもらい、BO−KENあいちと併せて周知し、啓発に努めてもらいたい。



平成29年3月16日

【渡会克明委員】
 児童が、コミュニティサイト等を通じて知り合った相手から求められるままに自らの裸や下着姿を撮影し、メール等により送信させられるいわゆる児童ポルノの自画撮り被害が増えているようである。これは、親世代が知らないところで進行している問題であり、警察が早い段階で取り締まれるような体制整備が必要と考えるが、県内の現状と対策について伺う。

【生活安全部長】
 昨年中の県内における自画撮り被害の児童数は28名で、前年に比べ6名、27.3パーセント増加しており、児童ポルノ事件の被害児童数は62名である。  県警察の対応としては、自画撮り被害を認知した際には、徹底した検挙に努めるとともに、検挙広報を通じてインターネットを利用する場合の危険性についての周知を図っている。  また、要請に基づき小学校、中学校、高等学校で実施している非行防止教室等で児童や生徒に対し、サイバー空間に潜む危険性について周知しているほか、明日、県警察、県民生活部、教育委員会と共催で、児童の性的搾取等撲滅シンポジウムあいちを開催することとしており、児童ポルノ被害を始めとした児童の性的搾取の被害について、まずは県民に実態を知ってもらい意識啓発を図っていく。

【渡会克明委員】
 この問題の危険性を様々な方法で周知し、事件を未然に防ぐことが大切であると思うので、しっかりと取り組んでほしい。  次に、児童虐待について伺う。  児童に対して暴言を浴びせる心理的虐待、子供の面前での配偶者への暴力や育児放棄などの児童虐待は、ここ10年以上にわたって急激に増えている。県警察で把握している児童虐待の取扱件数、検挙件数を伺う。

【生活安全部長】
 本県の児童虐待事案の取扱状況は、全国の傾向と同様に年々増加し、昨年中に県警察が取扱い、児童相談所へ通告した件数は2,650件で、児童数は4,021名であり、昨年に比べ通告件数、通告人員ともに21.6パーセント増加しており、過去最高となっている。  態様別では、心理的虐待が2,997名で、昨年に比べ596名増加しており、全体の74.5パーセントを占め最も多くなっている。そのうち児童の面前における夫婦けんかなどによる心理的虐待が1,326名で、昨年に比べ35名増加しており、通告児童全体の約33パーセントとなっている。  次に、昨年中の児童虐待事案における検挙件数は62件で、前年に比べ17件増加し、被害児童は66名で昨年に比べ19名の増加と、過去最多となっている。  検挙の内訳は、身体的虐待が48件と最も多く、次いで性的虐待が13件、心理的虐待が1件となっている。

【渡会克明委員】
 児童相談所との連携を含め、県警察では、児童虐待に対してどのように対応しているのか。

【生活安全部長】
 本県では、ドメスティックバイオレンス、ストーカー、行方不明事案など人の生命に急迫した危険が及ぶおそれがあり、早急に対処する必要が認められる事案を人身安全対処事案として、警察本部と警察署が連携して平成26年春から24時間体制で対応しているが、児童虐待事案についても人身安全対処事案として、迅速かつ的確な対応を行っている。具体的には、警察が児童虐待事案を認知した場合、確実に現場に出向し、警察官の目による児童の安全確認、安全確保を最優先に対応している。  従前より児童虐待の有無を判断するためのチェック項目や対応要領などを示した執務資料を全警察署に配布し、児童虐待事案と認知し、緊急を要する場合には児童相談所に対して身柄付き通告、それ以外の場合には書面により通告している。  加えて、児童の身体の確認や関係者からの事情聴取を実施したものの、過日当該児童が死亡した他県の事案をきっかけとして、昨年8月から現場対応時に、児童虐待が認められない場合も、児童相談所や市町村に対して、当該児童の過去の取扱いについての照会を実施し、警察が認知していない状況の把握に努め、通告の必要性について最終的な判断している。なお、事件として取り扱うべき事案については、積極的に事件化を図っている。  このほか、平成24年10月から、警察と児童相談所の更なる連携強化と現場対応能力の向上を図るため、警察と児童相談所が合同で、立入調査等の訓練を計9回実施している。  いずれにしても、児童虐待に対しては、適切に対応するよう、万全を期している。

【渡会克明委員】
 先月、警察庁は、100項目を超える危険判断に係るマニュアルを示したと聞いているが、このマニュアルと現在県警察が各警察署に配布している執務資料との整合性はどのような状況か。

【生活安全部長】
 現在、警察署に配布している執務資料は、平成20年に警察庁から示されたものを基に作成している。先月警察庁から示されたものは、危険度を4段階に分けて判断する基準があり、その部分については異なるものの、そのほかの内容はおおむね網羅しているので、現在、現場の対応は適切に行われていると考えている。今後、新たに警察庁から示された内容を基に検討を加えて、新たな執務資料を来月にも県内の警察署に改めて配布したい。

【渡会克明委員】
 新たな執務資料の検討に当たっては、危険性の高いものやリスク要因によっては緊急性のあるもの等をすぐに区別でき、現場の警察官が使いやすい資料になるよう内容を見直した上で、現場に示すことを要望する。  次に、高齢者の交通安全対策について伺う。  今月、改正道路交通法が施行され、高齢者への臨時認知機能検査が新設されたが、これはどのような検査か。

【交通部長】
 臨時認知機能検査は、75歳以上の運転免許証保有者が、信号無視や一時不停止等、認知機能が低下した場合に行われやすいとして政令に定められた18項目の違反行為をした場合に、臨時に行う認知機能検査である。検査の内容は、法改正前から75歳以上の者が運転免許証更新時に受検していた認知機能検査と同様であり、専用の検査用紙を用いて、三つの質問、時間の見当識、手がかり再生、時計描画に対する回答を用紙に記入してもらうことで、記憶力・判断力の状況を検査するものである。

【渡会克明委員】
 今回の法改正で、高齢者への臨時高齢者講習も新設されたが、これはどのような講習か。

【交通部長】
 75歳以上の運転免許証保有者が臨時認知機能検査を受検し、その結果、前回の認知機能検査の結果よりも認知機能に低下が認められた場合等に受講してもらうものである。  更新時に行う高齢者講習との相違点としては、更新時の高齢者講習は、視野や夜間視力などの運転適性検査が含まれているが、臨時高齢者講習にはこれが含まれておらず、実車指導と個別指導を各1時間行う。

【渡会克明委員】
 現在、指定自動車教習所で受講する高齢者講習の予約がいっぱいで、予約が取りにくくなっている。今回の法改正により、更に高齢者講習の待ち時間が長くなることが懸念されるが、どのように対応するのか。

【交通部長】
 改正道路交通法の施行前は、県内では高齢者講習の待ち時間が長くなっており、特に、東三河地域と知多地域で長くなっていた。改正道路交通法の施行後も、高齢者講習の実施に必要な受入数は、県全体としては確保しているものの、地域における指定自動車教習所の設置状況等により、混み具合に偏りが生じるおそれは、引き続き残るものと考えている。  こうしたことから、指定自動車教習所協会と連携し、近隣の自動車学校の空き状況等をホームページに登載して、その周知を行っているほか、運転免許課で高齢運転者からの相談に対応し、早期に受講できる指定自動車教習所の案内などを実施している。  なお、今回新たに導入された臨時認知機能検査については、指定自動車教習所等に業務を委託せず、警察が直営で実施する。実施場所は、運転免許試験場や東三河運転免許センターのほか、知多半島の2か所を含む県内4か所の民間施設を借り上げる予定である。また、臨時高齢者講習は、指定自動車教習所に委託して実施することとしているが、東三河地域では東三河運転免許センターで臨時認知機能検査に加えて臨時高齢者講習を直営で実施し、臨時高齢者講習の待ち時間の解消に向けた取組を行う。  今後とも、関係機関、団体との連携を図りつつ、高齢運転者の運転免許証更新の利便性の向上と高齢運転者による交通事故の防止に努めていきたい。

【渡会克明委員】
 これらの県警察としての取組をしっかりアナウンスすることにより、高齢運転者の利便性の向上に努めてほしい。  認知症の運転者による交通事故が多発しているが、その対策はどうか。

【交通部長】
 認知症の者が自動車を運転することは、交通の安全上問題があり、こうした問題を解決するために今回の法改正が行われたものと承知しており、まずは、この改正法を着実に運用していきたい。  そのほかの取組としては、認知機能の低下した運転者が安心して運転免許証を返納できるよう、運転免許試験場、東三河運転免許センターや各警察署で、高齢運転者やその家族からの相談に対応している。  また、県警察独自の取組としては、警察署ではいかい事案などにより把握した認知症の人の情報を警察本部の運転免許課や警察署の交通課で共有しており、本人や家族等と面接して生活環境や家族からのサポートの状況などを踏まえた上で、運転免許証の自主返納や病院での受診等を促している。  今後とも、高齢者が悲惨な交通事故の加害者とも被害者ともならないよう、きめ細かな対応に努めていきたい。

【渡会克明委員】
 最後に、今後の高齢者の交通事故防止対策について、警察本部長の決意等を伺う。

【警察本部長】
 昨年中の交通事故死者数は212名で、14年連続で全国ワースト1位となるなど、誠に残念な結果となった。中でも、交通事故死者に占める高齢者の割合は、55.2パーセントに上っているほか、高齢の運転者が第一当事者となった交通死亡事故は49件で、全体の23.7パーセントを占めるなど、高齢者対策は、喫緊の課題であると認識している。  県警察としては、本年の最重要課題の一つとして交通死亡事故の抑止を掲げ、交通安全意識の更なる定着、交通事故に直結する違反の取締りの強化、高齢者・子供等の交通弱者に配意した道路交通環境の整備を柱として各種対策に取り組んでいる。あわせて、自治体や企業等関係機関、団体との連携を図っていく。  このような取組により、高齢者の交通事故の抑止に全力を尽くしていきたい。





中京大都市圏形成調査特別委員会(平成28年5月〜)





発言録へもどる