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2005.3.9 : 平成17年2月定例会(第7号)

◯五十一番(渡会克明君)
 通告に従いまして、私からは二問質問をさせていただきます。
 初めに、歳出第十款警察費第二項警察活動費についてお伺いをいたします。
 近年の都市化、住民意識の多様化など、時代の流れとともに地域コミュニティーの弱体化が進展し、地域社会が持っていた防犯機能が低下しているとの指摘があります。
 財団法人都市防犯研究センターの調査では、侵入犯罪者の約六割が「声をかけられたので犯行をあきらめた」と答えております。地域に情報を提供することにより、地域住民が情報を共有し、防犯意識が高まる中で、住民相互の注意喚起につながり、結果、犯罪の抑止効果にもつながるわけであります。
 犯罪者が一番嫌がるのは、地域の連帯と信頼感だとも言われ、安全・安心な防犯のまちづくりを推進するために、地域の犯罪情報等の配信サービスの導入が効果的であると考えます。この情報提供方法は、現在目覚ましい勢いで普及しております携帯電話等へのメール配信が一番効果的であると思います。
 いずれはデジタル放送により多機能化したテレビと通信が一体化し、さらに進化したものになることは容易に想像されます。そうすれば、情報提供の方法は一変するかもしれません。そうなれば、子供から高齢者まで、情報がすこぶる得やすくなると思われます。
 そんな中で、愛知県警がパトネットあいちを始められました。そこで、私はこのパトネットあいちについてお伺いをいたします。
 これは、メール情報を希望する県民、登録者でありますけれども、この登録された方の携帯電話へ、地域で発生した事件事故情報を配信するサービスと聞いております。現在の県民の登録状況、サービスの対象地域、また、配信内容等をお伺いいたしたいと思います。なお、わかりやすいために、具体的な事例が紹介できれば、お願いをしたいと思います。
 もう一つの質問は、県警におかれましては、教育委員会と連携し、さまざまな取り組みを実施していると思いますけれども、今回の大阪府寝屋川市立中央小学校の事件を機に、どのような施策を実施しようとしているのか、お伺いをいたします。
 質問の第二は、歳出第十一款教育費第七項保健体育費についてであります。特に、学校の安全管理体制についてお伺いをいたします。
 御存じのように、このたび、大阪府寝屋川市立中央小学校において教職員が殺傷されるという、決して起こってはならない事件が発生いたしました。私は、平成十三年六月の大阪教育大学附属池田小学校の事件以来、各学校現場では、あの惨劇を教訓として、二度とあのような悲しいことを起こしてはいけないとの思いから、安全管理対策を講じてきたと信じておりました。しかし、事件は起きました。だれもが弱いと思っているところで、だれもが守ってやらねばと思っているところで事件は起きたのであります。こういう事件は防ぐことができないのでしょうか。
 もちろん、我が愛知県においても、決して他人ごとではありません。文部科学省の指導、県教育委員会を初めとした取り組み等々、さまざまな対策がなされてきたと思います。池田小学校事件以来、今日までどのように取り組んでこられたか、さきの一般質問で答弁のあったとおりであります。
 そこで大切なことは、これからの安全確保の取り組みであります。先日、文部科学省より「学校の安全確保のための施策等について」という通知があったと理解をしております。それには、「学校への不審者侵入時の危機管理マニュアル」や「学校安全緊急アピール―子どもの安全を守るために―」に基づき施策の再点検を進めることと、三つの留意点に基づき一層の学校安全対策の確保に取り組んでいただきたい旨の内容であったと思います。
 その留意点とは、一つには、教職員の防犯訓練等の集中実施について、二つには、学校と地域との連携の推進について、三つには、学校と警察との連携の推進についてであります。
 そこで伺いますが、学校と地域との連携については、私が承知しておりますのは、以前から保護者や地域の役員の方が通学路の要所に立ち安全を監視したり、行政から委託を受けた方が、学校周辺だけでなく地域内を巡回されております。また、学校と警察との連携の推進であります。警察官のパトロールや防犯訓練、防犯教室の実施などがあります。
 そこで、これからの学校の安全確保のためには、具体的に地域や警察とそれぞれどのような連携を考えてみえるのかお伺いしまして、質問といたします。



◯警察本部長(宮本和夫君)
 まず、パトネットあいちについてでございますが、警察ではこれまでに、犯罪抑止や交通事故防止のために、インターネット等の電子情報機器を活用した事件事故情報等の発信を行ってきておりまして、昨年には、県警ホームページの携帯電話対応サイトであります「モバイル愛知県警」をすべての携帯電話からアクセスができるように拡充をしたところであります。
 さらに、本年一月から、中部電力が運営をいたします地域密着型携帯情報サービスシステム「ポケッチュ!」という、このシステムを利用いたしまして、警察からのメールを登録者に配信するシステムを「パトネットあいち」と称して、試験的に運用を始めたところであります。
 このパトネットあいちの登録者、当初一万人を目標として開始をしたところでございますが、三月七日現在での登録者は九千三百二十三人となっております。
 このサービス対象地域でありますが、登録に際しましては、この「ポケッチュ!」のサービスエリア、これが名古屋市内等を管轄する十八警察署、これのうち希望警察署を指定して登録していただくことになります。十八警察署すべてを登録することも可能でありますが、現在、一人平均では約三警察署、これを登録していただいております。
 配信を希望して、パトネットあいちに登録した人は、だれでもこのサービスを受けることができますが、配信される事件事故情報等につきましては、この十八警察署管内で発生したものに限られております。
 この配信情報の対象地域につきましては、「ポケッチュ!」がエリア拡大を検討中であります。情報の希望地域がない場合は、後に御説明いたします全登録者メールといったものがありまして、これのみの登録も可能となっております。
 配信内容についてでありますけれども、パトネットあいちの登録者に対し二種類のメールを配信いたしております。その一つは、「事件事故等メール」と称しまして、「モバイル愛知県警」に掲載をいたしました最新情報を「ポケッチュ!」が定期的に自動検索をし、登録者が希望した警察署管内で発生した強盗、殺人、連続ひったくり、多額盗難、交通死亡事故などの概要を配信するものであります。もう一つは、「全登録者対象メール」と称しまして、登録者全員に多発する事件事故の注意情報、警察関係の法律改正のポイント、警察イベント等の開催案内などにつきまして、毎月二回程度定期的に配信をするものであります。
 今までの配信状況につきましては、事件事故等メールでは、開始日の一月十日から三月七日までの間に、路上強盗でありますとかコンビニ強盗、連続ひったくり、殺人事件、死亡事故などの事件事故メール三十七件を配信いたしております。また、全登録者対象メールは、三月七日までに、一一〇番の日広報と一一〇番のかけ方、振り込め恐喝事件の多発警報、自動車盗の多発と被害の多い車種など、四件の配信をいたしております。
 今後とも、身近でタイムリーな情報提供に努めていきたいと考えております。
 続いて、学校等の安全対策についてであります。
 教育委員会との連携による学校における安全対策についてでありますが、教育委員会等とはこれまで、人事交流などを行い相互に緊密な連携を保持しているところであります。また、昨年四月の愛知県安全なまちづくり条例の制定を機に、一層の連携強化を図っているところであります。
 こうした状況の中で、犯罪情報等の提供につきましては、警察本部から県教育委員会に対して、特異事案の発生時にはその都度通報しており、また、各警察署と各地域の教育委員会等との間におきましても緊急連絡のネットワークを構築しておりますし、学校警察連絡協議会などの定期的な連絡会議を持つことなどにより、情報提供や意見交換を行っているところであります。
 また、具体的な安全対策として、小中学校の新入学期を控えまして、保護者の方々から要望の強い学校周辺に対する警戒につきましては、制服警察官によるパトロール活動を強化するほか、地域住民と一体となった合同パトロールなどを積極的に展開をしてまいります。また、警察の持つ犯罪抑止の専門的なノウハウを活用して、学校への不審者侵入を想定した参加・体験実践型の防犯訓練や防犯教室を継続的に開催することなどにより、学校等の安全の確保に努めていく所存であります。



◯教育長(伊藤敏雄君)
 学校の安全管理体制についてお答えをいたします。
 教育委員会といたしましては、議員御案内のとおり、学校と地域、警察の連携による取り組みの一つといたしまして、平成十五年度から県内各地域の保護者や小学校の教員を対象に防犯教室指導者講習会を開催いたしているところでありまして、県警本部にも講師を依頼しております。この事業につきましては、今後も継続実施してまいりたいと考えております。
 また、昨年四月に愛知県安全なまちづくり条例が施行され、学校等における児童等の安全の確保のための指針が定められたところであります。この中で、議員御指摘の地域住民、警察署等の連携につきまして、教職員や子供たちへの防犯訓練、緊急時対応体制や不審者情報の連絡網の整備、通学路のパトロールなど、具体的に示されております。
 寝屋川市の事件以降、こうした地域、警察等との連携した取り組みが強化されているところでありますが、今回の文部科学省の通知も受けまして、今後さらにこのような取り組みを県内に広めますとともに、この議会でも御提案のありました犯罪の広域性を考慮した市町村間の情報の共有化の検討や、県教育委員会の内部に設置いたしました学校安全対策検討会の中で、学校安全マニュアルを含みました学校安全の総点検や有効な安全対策について具体的な取り組みの検討を進めてまいりたいと考えております。



◯五十一番(渡会克明君)
 私は、要望を最後一点させていただきたいと思います。
 さて、県は、安全・安心を県政運営の一つのキーワードとして、さまざまな施策を立案し、実施されております。一昔前とは異なりまして、現在の多様化する社会に対応しようとしますと、そこに多くの部局がかかわり、それぞれの立場で時間をかけて施策を考える、こういう時代であります。類似する施策も存在し、費用対効果を考えると、思ったほどの効果が上がらないといった、行財政改革とは相反する現実もあります。
 そこで重要になってくるのが連携であります。連携と一言で言っても、これがなかなか難しく、以前に比べると大分進んできたように思いますが、まだまだ問題も残ります。
 本議会でも、私ども議員の質問、また執行部の皆さんの答弁の中にも、一体「連携」という言葉が何度出てきたか。例えば、学校と警察の連携であります。ただいま、このたびの小学校の殺傷事件に関連して、私は学校における安全対策についても、それぞれの立場から連携の取り組みをお聞きしました。教育委員会も県警も、文部科学省、警察庁からの施策等の指示があり、それぞれがこれに対応しながら、お互いの距離を縮めようとしております。これもなかなか至難のわざであると思います。
 しかし、次世代の宝である子供を守るという大目的のためには、何とかしなくてはなりません。県民の側から見るとさまざまな行政機関がありますが、行政機関の皆さんが一致協力して私たちの安全・安心を守ってもらいたい、このように考えております。
 県民福祉向上のための施策の連携を進め、必要ならば調整するといったかなめの存在が、県民の目に見える形で、実効ある機関として、知事部局にあるのか、また、警察、教育委員会等を含めた形での連携、調整はできるのか。
 そこで私は、もしないのであれば、新たに知事部局の中に連携、調整のかなめの存在として、常に県民の安心・安全を確保することを考える、事件後の対処機関ではなく、予算を持った予防機関として、例えばですけれども、仮称危機管理対策室の設置を要望するものであります。
 県民の安心・安全を確保する立場から、緊急対策の一つとして、今回、県民の携帯電話等へのメール配信による情報提供を取り上げました。県警のパトネットあいちを初め、一部の部局で始まっておりますし、始める必要がある部局もあります。防災局の災害情報や県民生活部の消費者トラブル問題、環境部の産廃情報、健康福祉部の母子世帯に対する求人情報等々、いろいろ考えられるわけであります。
 こうした部局がそれぞれで予算を組み、企画立案して施策を展開するのではなく、システムにおいては一元化されることが望まれます。運営面でも、民営への業務委託まで視野に入れたシステム構築を図り、合理化を目指すことが必要だろうと思います。逆に、県民の皆さんからの情報もいただき、それを今度は行政側が生かしていく。このように、地域社会における安心・安全の確立のために行政と県民が情報を共有するシステムを構築することが喫緊の課題であろうと考えます。
 県政運営を円滑に進めるためにも、新たな機関の設置を要望して、終わります。




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