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2005.3.18 : 平成17年2月定例会(第9号)

◯五十一番(渡会克明君)
 おはようございます。私は、公明党愛知県議員団を代表いたしまして、ただいま議題となっております第一号議案平成十七年度愛知県一般会計予算について、賛成の立場から討論を行います。
 来年度は二大事業が花開く年であり、また、その成果を生かしながら、新たな地域づくりに向けて力強く前進するための極めて重要な年でもあります。
 我が党は、平成十七年度の当初予算編成に当たり、生活者優先の視点に立った諸施策の実施を要望したところであります。知事から提案されました一般会計の予算案は、我が党の要望を踏まえ、県民の安心・安全の確保、環境先進県あいちづくり、あるいは新たな産業の創造の分野に重点的な財源配分がなされており、その内容は、まさに二大事業の成功から愛知新次代へをキーワードとした予算であると思います。
 以下、本予算案について、我が党の重点要望事項ごとに、その賛成理由を述べてまいります。
 最初は、行財政改革、分権改革の推進についてであります。
 行財政改革については、県庁改革プログラムに引き続き、十七年度から始まる「あいち行革大綱二〇〇五」を速やかに実施することが必要であります。本予算案では、新たな改革大綱の推進に取り組むほか、内部管理事務を合理化するためのシステム開発の推進や電子自治体の実現に向け、積極的に諸施策を推進されようとしております。
 第二に、本県経済の安定と雇用対策の強化についてであります。
 我が党は、若年者対策や雇用セーフティーネットの整備に引き続き取り組むとともに、中小企業に対する公的金融支援策や、経営革新及び新産業創出に向けた施策の強化を求めてまいりました。本予算案では、若者職業支援センターにおけるワンストップサービス機能の充実に努めるほか、新たに地域ビジネスを促進するための人材育成事業やモデル事業を実施することとされております。
 さらに、中小企業者の資金需要にこたえるため、特に経営強化資金では新たに中期資金を設けるなど、配慮がなされているところであります。また、先月に策定された「愛知県産業創造計画」に基づき、これからの愛知を担う次世代産業の創出が期待されるところであります。
 第三は、愛知万博、中部国際空港など主要プロジェクトの着実な推進についてであります。
 我が党は、愛知万博などを通して、本県が世界的な人、技術、文化の交流と創造の拠点及び情報発信の拠点として一層飛躍できると確信しており、関連事業の着実な推進を求めてきたところであります。また、これらの成果を踏まえて、本県の将来像と地域づくりの取り組み方策を明らかにするためにも、新たな政策課題への対応を進めることも求めてまいりました。本予算案では、二大事業後の県政運営の新しい体制、仕組みづくりを内容とする「あいち行革大綱二〇〇五」を推進するとともに、愛知の新時代の地域づくりの指針となる新しい政策指針の策定費なども盛り込まれております。
 第四に、東海地震等への対応を初めとする防災対策の強化についてであります。
 我が党は、県民の防災意識の向上や地域防災力の強化、あるいは民間木造住宅の耐震化対策などの推進を強く求めてまいりました。さらに、災害発生後の救助、復旧、再建の各レベルの対策が迅速かつ円滑に実施できるように、総合的な危機管理体制の強化を求めてまいりました。本予算案では、「あいち地震対策アクションプラン」に基づく事業を引き続き推進するほか、災害発生時の初動体制を強化するため、専門職員の配置強化や災害対策用の衛星通信局の整備など、県民の安心・安全に幅広く取り組むこととされております。また、引き続き住宅等の耐震化を進めるほか、震災後に県民が早期に社会復帰が果たせるように、生活復旧マニュアルを新たに策定することとされております。
 第五に、治安・防犯対策の強化など、安心あいちの実現についてであります。
 我が党は、青少年非行や外国人等による凶悪犯罪などの撲滅に向けて、犯罪取り締まり体制の強化や地域の防犯力向上のために、地域住民との協力体制の再構築に取り組むことを求めてまいりました。本予算案では、警官の三百十人の増員を初め、新たに地域活動の中心となる人材育成や地域の犯罪防止のための計画作成を支援する取り組みなどが盛り込まれております。
 第六に、生活基盤の充実と地球的視野に立った環境施策の推進についてであります。
 我が党は、特に環境先進県あいちを目指して、愛知万博の理念を生かした環境学習の推進や自動車環境戦略の推進などを求めてまいりました。本予算案では、「あいち地球温暖化防止戦略」に基づく取り組みの推進や「あいち新世紀自動車環境戦略」の推進について所要の予算が盛り込まれたほか、新たに産業廃棄物税の導入についても提案がなされております。
 第七として、少子・高齢社会、男女共同参画社会を展望した福祉社会の構築についてであります。
 我が党は、「二十一世紀あいち福祉ビジョン」をもとに、急速に進行する少子・高齢社会や男女共同参画社会を展望した福祉社会の構築に向けて取り組むことを求めてまいりました。あわせて、児童虐待、高齢者虐待などに対する取り組みの強化、待機保育児童の解消対策、障害者福祉の拡充強化などに全力を挙げて取り組むよう求めてまいりました。本予算案では、少子化対策として「次世代育成支援対策行動計画」を推進するためのガイドライン策定費が盛り込まれるとともに、高齢者対策では、健康長寿あいちの実現に向けた新たな取り組みに着手するほか、高齢者虐待防止のネットワーク構築にも取り組むこととされております。
 最後に、生涯学習社会・教育立県あいちの実現についてであります。
 我が党は、家庭や地域など社会全体の教育力の衰退が問題となっていることから、教育の新生に向けた取り組みの推進、学校教育の充実や、児童生徒の個性と創造力を伸ばす取り組み等を求めてまいりました。本予算案では、愛知の教育を考える懇談会の提言を踏まえた行動計画の策定、小学校第一学年三十五人編制の継続実施、「あいち・知と技の探究教育特区」の推進やスクールカウンセラーの増員などが盛り込まれております。また、新たに地域社会全体で青少年のモラル向上に取り組む事業なども予定をされております。
 以上、主要分野について意見を述べてまいりましたが、提案されました本予算案は我が党の要望の大半を盛り込んだ予算措置が講じられており、評価をするものであります。
 今後は、本予算案に盛り込まれた施策が着実に実施されるように、強く要望をいたします。
 最後に、議員各位の御賛同をお願い申し上げまして、賛成討論といたします。ありがとうございました。(拍手)




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