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2007.3.9 : 平成19年2月定例会(第7号)

◯五十番(渡会克明君)
 私は、歳出第九款建設費第八項建築費のうち、民間住宅耐震診断費補助金及び民間住宅耐震改修費補助金についてお尋ねをいたします。本県におきましては、阪神・淡路大震災の被害を教訓として、昭和五十六年以前の古い木造住宅を対象に、無料耐震診断事業及び耐震改修費補助事業により、その耐震化を推進してきたところであります。しかし、古い木造住宅はまだ多数あると推定されており、この木造住宅の耐震化の取り組みは、今後さらに粘り強く進めていく必要があります。平成十七年三月に、国の中央防災会議は、東海地震、東南海・南海地震による被害を半減させることを目標に地震防災戦略を定め、これを受けて、建築物の耐震改修の促進に関する法律、いわゆる耐震改修促進法が改正をされました。本県においても、これらを踏まえて、現在、耐震改修促進計画を策定しているとのことであります。来年度予算案には、平成二十七年度までに住宅の耐震化率を九割にするという目標のもと、マンションなど非木造の共同住宅を含むすべての住宅を対象とする耐震化施策の拡充が新たに盛り込まれております。さきの耐震偽装事件の折にも、自分が住んでいるマンションの耐震性について、その不安からさまざまな相談があったと聞いております。東海地震や東南海地震等が切迫している中、木造住宅のみならず、すべての住宅の耐震化を推進する取り組みは時宜を得たものであり、評価するものであります。そこでお尋ねをいたしますが、マンションなど非木造住宅の耐震診断、耐震改修の補助制度はどのような内容であるのか、お伺いをいたします。また、この補助制度について、今後県民に対し速やかに周知することはもちろんでありますけれども、マンションなど権利者が多い場合は、改修費用や改修方法などについての不安から、居住者全員の合意を得ることが難しいと聞いており、その対策が重要であります。そこで、マンション等の耐震化に当たり、居住者の合意形成に対する支援について、今後どのように対応されるのか、お伺いをいたします。以上です。



◯建設部建築担当局長(山北康雄君)
 民間住宅の耐震診断費補助金及び耐震改修費補助金についてお尋ねをいただきました。まず、マンションなど非木造住宅の耐震診断、耐震改修の補助制度の内容でございます。本県におきましては、従来から木造住宅の耐震診断や耐震改修費補助事業を実施してまいりましたが、今般の耐震改修促進計画の策定に合わせまして、さらに一層の耐震化を図るため、来年度から、建物の規模等、所定の補助要件に該当する非木造住宅につきましても、診断費及び改修費補助を拡大するものでございます。非木造住宅の耐震診断は、建築設計事務所等に依頼していただきますけれども、その費用の一部を国、県、市町村が連携して補助するものでございます。マンション等の一般的な共同住宅の場合、一住戸当たり補助対象額が七万円から八万円程度と想定されまして、その三分の二に当たります五万円程度が補助できるものと試算しております。また、耐震改修工事につきましては、耐震診断の結果を踏まえて耐震改修設計をしていただきまして、耐震改修促進法による認定を得ていただいた上で建築業者に依頼していただき、改修工事を実施していただきます。その改修工事費につきましては、同じく国、県、市町村が連携してその一部を補助いたします。改修に要する費用は、その建物の状況により異なるために一概に申し上げることはできませんけれども、補助金は、マンション等共同住宅の場合、一住戸当たり五十万円から七十万円程度と試算しております。次に、マンション等の居住者の合意形成に対する支援策についてでございます。御指摘のとおり、マンションなど居住者が多い場合は、全体の合意形成に時間がかかることが多く、その努力も報われずに結果としてまとまらないことが多いのが実情でございます。したがいまして、県といたしましては、市町村と連携をいたしまして、まずは今回新設いたしました補助制度のPRを積極的に行いまして、耐震診断や耐震改修の自己負担額が軽減できることを知っていただくことに努めていきたいと考えております。新設いたしました補助制度を活用して実際に耐震診断を行っていただき、自分たちが住む建物の客観的な耐震性能を確認することを通しまして、居住者の皆様方が改修の必要性について共通認識を持っていただく、それによって結果として居住者全体の合意形成につながればと考えております。なお、耐震改修促進法の特例規定によりまして、賃貸や分譲住宅に多くの供給実績を持ちます都市再生機構や住宅供給公社が耐震診断及び耐震改修につきまして支援できることになっておりますので、今後、居住者の合意形成につきましても、これらの公的機関の活用を含めた支援策を研究いたしまして、耐震化の推進を図ってまいりたいと考えております。




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